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01 労働・雇用 · 手続系
残業代の計算方法|割増率・基礎賃金・未払い請求の手順
残業代(時間外労働・休日労働・深夜労働に対する割増賃金)は、労働基準法第37条で計算方法と割増率が定められています。「基礎賃金の計算」「割増率の適用」「合計額の算出」の3ステップで計算します。平成30年(2018年)「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律」(、通称「働き方改革関連法」)により、月60時間超の時間外労働の50%割増は令和5年(2023年)4月1日から中小企業にも適用さ
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02 労働・雇用 · 要件系
解雇の要件と不当解雇|解雇が無効と判断される場合と対処の手順
解雇は、使用者が一方的に労働契約を終了させる行為です。労働契約法第16条は「客観的に合理的な理由」と「社会通念上の相当性」の両方を欠く解雇を無効と定めています(解雇権濫用法理:最判昭和50年(1975年)4月25日日本食塩製造事件で確立した判例法理を、平成15年(2003年)労働基準法改正で第18条の2として明文化、平成19年(2007年)労働契約法制定により同法第16条に移転)。また、労働基準法
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03 労働・雇用 · 要件系
育児休業の取得要件|誰が・いつまで・どう申請するか
育児休業(育休)は、育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律(、通称「育児・介護休業法」または「育介法」)に基づき、原則として子が1歳になるまで取得できる制度です。令和3年(2021年)改正育児・介護休業法(、令和3年6月9日公布)により、(1)令和4年(2022年)4月1日施行:雇用環境整備措置・個別周知意向確認措置の義務化・有期雇用労働者の取得要件緩和、(2)令和4年
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04 労働・雇用 · 要件系
有給休暇の付与ルール|取得要件・日数・時季指定権と使用者の時季変更権
年次有給休暇(有給休暇)は、労働基準法第39条が定める労働者の権利です。使用者(会社)の裁量で与えるものではなく、要件を満たした労働者は法律上当然に権利を取得します。平成30年(2018年)「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律」(、通称「働き方改革関連法」)により、平成31年(2019年)4月1日から年5日の取得義務(労基法第39条第7項)が新設されました。この記事では、有給休暇
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05 労働・雇用 · 条文解説系(横断型)
ハラスメントの法的定義|パワハラ・セクハラ・マタハラの要件と使用者の義務
ハラスメントは、パワーハラスメント(パワハラ)・セクシュアルハラスメント(セクハラ)・マタニティハラスメント(マタハラ)等の類型に分かれており、それぞれ根拠となる法律と要件が異なります。「嫌がらせ」という共通のイメージがありますが、法律上の定義・要件・使用者の義務はそれぞれ異なります。令和元年(2019年)6月5日公布の改正により、労働施策総合推進法第30条の2にパワハラ防止規定が新設され、大企業
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06 労働・雇用 · 比較系
解雇予告と即日解雇の違い|30日前予告・予告手当・除外認定の仕組み
使用者(会社)が労働者を解雇する場合、原則として30日前に予告するか、30日分以上の平均賃金(解雇予告手当)を支払う必要があります(労働基準法第20条第1項)。この手続きを踏まずに即日解雇した場合は、解雇予告義務違反として刑事罰(6か月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金:労基法第119条第1号)の対象となる可能性があります。例外として、労働基準監督署長の認定(労基法第19条第2項を準用:労基法第
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07 労働・雇用 · 比較系
業務委託と雇用の区別|契約は実態で判断される
「業務委託契約」と「雇用契約」は、契約書のタイトルではなく実態によって判断されます(労働基準法第9条・労働契約法第2条第1項)。形式上「業務委託」とされていても、実態が雇用と評価されれば、労働基準法・最低賃金法・社会保険等の規律が全面適用されます。判定は、昭和60年(1985年)12月19日「労働基準法研究会報告(労働基準法の『労働者』の判断基準について)」に基づき、指揮監督下の労働性と報酬の労務
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08 労働・雇用 · 比較系
派遣と請負の法的違い|指揮命令関係・偽装請負・労働者性の判断
労働者派遣と請負(業務委託)は、外部の労働力を活用する点で似ていますが、法的性質・指揮命令関係・適用法規が大きく異なります。労働者派遣は「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」(、通称「労働者派遣法」)が適用され、請負は民法上の請負契約(第632条)として扱われます。「請負」と称しながら実態は派遣の場合(偽装請負)、労働者派遣法・職業安定法違反として処罰の対象となる場
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09 労働・雇用 · 要件系
労働組合の結成要件|憲法28条・労働組合法の規律と保護
労働者は日本国憲法(昭和21年(1946年)11月3日公布・昭和22年(1947年)5月3日施行)第28条により団結権・団体交渉権・団体行動権(労働三権)を保障されており、自由に労働組合を結成することができます。労働組合の結成自体に行政の許可は不要ですが、労働組合法(、の全部改正)上の保護を受けるためには、第2条の要件(主体・自主性・目的・団体性)を満たす必要があります。労働組合法上の労働組合は、
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10 労働・雇用 · 条文解説系
最低賃金の決まり方|地域別最低賃金・特定最低賃金・改定の仕組み
最低賃金は、最低賃金法(昭和34年4月15日公布・)に基づき、労働者の生活の安定・労働力の質的向上・国民経済の健全な発展を目的として定められています(最低賃金法第1条)。最低賃金には「地域別最低賃金」(最低賃金法第9条)と「特定最低賃金」(最低賃金法第15条)の2種類があり、すべての労働者に適用されます。労働基準法第28条は「賃金の最低基準に関しては、最低賃金法の定めるところによる」と規定しており
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11 労働・雇用 · 要件系
中小受託取引適正化法(旧下請法)が適用されるケース|資本金区分・従業員基準・対象取引・委託事業者の義務
【重要:法律名の改正】「下請代金支払遅延等防止法」は、令和7年(2025年)5月16日成立・5月23日公布の改正法により、令和8年(2026年)1月1日から「製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律」(略称「中小受託取引適正化法」または「取適法」)として施行されました。あわせて、「親事業者」→「委託事業者」、「下請事業者」→「中小受託事業者」、「下請代金」→「製造
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12 労働・雇用 · 要件系
フリーランス保護法の概要|2024年11月施行・対象取引・特定受託事業者の保護
「特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律」(、通称「フリーランス・事業者間取引適正化等法」または「フリーランス保護法」)は、令和5年(2023年)4月28日成立・5月12日公布・令和6年(2024年)11月1日施行された、フリーランス(特定受託事業者)の保護を目的とする新法です。同法は第2章(取引の適正化)と第3章(就業環境の整備)の二本柱で構成されており、取引適正化は公正取引委員会・中小