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01 刑事・犯罪 · 要件系
正当防衛が成立する要件|刑法第36条の4要件と過剰防衛の境界
正当防衛とは、急迫不正の侵害に対して、自己または他人の権利を防衛するため、やむを得ずにした行為をいいます。正当防衛が成立すると、刑事責任を問われません(刑法第36条第1項)。正当防衛が認められるためには、刑法第36条第1項の文言から導かれる要件をすべて満たす必要があり、いずれか一つでも欠ければ成立しないとされています。刑法は国法レベルの法律として全国一律に適用されます。この記事では、正当防衛の要件
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02 刑事・犯罪 · 比較系
時効の種類(刑事・民事)|公訴時効と消滅時効の仕組みと違い
「時効」という言葉は刑事・民事の両方で使われますが、制度の目的・仕組み・効果はまったく異なります。刑事の「公訴時効」は犯罪を訴追できなくなる制度であり、民事の「消滅時効」は権利を行使できなくなる制度です。刑事訴訟法・民法とも国法レベルの法律として全国一律に適用されます。どちらも「時間が経てば何とかなる」という誤解が生じやすい領域です。この記事では、刑事・民事それぞれの時効の仕組みと違いを条文ととも
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03 刑事・犯罪 · 比較系
刑法の故意と過失の違い|「わざと」と「うっかり」で刑事責任はどう変わるか
刑法では、同じ結果(例:人を死亡させた)が生じた場合でも、「わざと(故意)」か「うっかり(過失)」かによって、成立する犯罪・刑罰が大きく異なります。故意がなければ原則として刑事罰を受けない、という大原則があり、過失犯として処罰されるのは法律が特別に定めた場合に限られます(刑法第38条第1項)。刑法は国法レベルの法律として全国一律に適用されます。この記事では、故意・過失の定義・違い・具体的な犯罪への
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04 刑事・犯罪 · 手続系
示談と刑事手続きの関係|各段階での効果と親告罪・非親告罪での違い
刑事事件において、被害者と加害者の間で示談が成立すると、刑事手続きに大きな影響を与える場合があります。ただし、示談が刑事手続きにどのように影響するかは、犯罪が親告罪か非親告罪か、また手続きのどの段階か(捜査・起訴・公判)によって異なります。刑事手続きは刑事訴訟法・刑法等の国法レベルの法律により全国一律に規律されています。「示談すれば刑事罰を免れる」という単純な理解は誤りであり、具体的な効果は事案ご
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05 刑事・犯罪 · 要件系
少年法の適用年齢と処分|「少年」の定義・特定少年・保護処分の仕組み
少年法は、20歳未満の少年について、健全な育成を目的とした特別な手続きを定める法律です。少年法は国法レベルの法律として全国一律に適用され、少年事件の手続き・処分を統一的に規律しています。2022年4月施行の改正少年法により、18歳・19歳は「特定少年」として17歳以下とは異なる取扱いがされるようになりました。少年事件は原則として刑罰ではなく保護処分が科されますが、一定の重大事件は検察官に送致(逆送
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06 刑事・犯罪 · 要件系
盗撮・迷惑防止条例の規制|撮影罪(2023年新設)と都道府県条例の二層構造
盗撮行為は、2023年7月13日施行の性的姿態撮影等処罰法(正式名称:「性的な姿態を撮影する行為等の処罰及び押収物に記録された性的な姿態の影像に係る電磁的記録の消去等に関する法律」・)による撮影罪と、各都道府県の迷惑防止条例による規制の二層構造の下で規制されています。撮影罪の新設により、性的姿態等の盗撮は国法レベルで全国一律に規制されることになり、罰則も強化されました。一方、各都道府県の迷惑防止条
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07 刑事・犯罪 · 条文解説系
不正競争防止法と営業秘密|営業秘密の3要件・侵害行為・民事と刑事の救済
不正競争防止法は、事業者間の公正な競争を確保するための法律で、国法レベルの法律として全国一律に適用されます。営業秘密の保護はその中核的規定の一つです。営業秘密として保護されるためには、秘密管理性・有用性・非公知性の3要件(同法第2条第6項)を満たす必要があります。営業秘密が侵害された場合、民事的救済(差止・損害賠償)と刑事罰(営業秘密侵害罪)の両方が用意されています。また、令和5年改正(2024年