12-05 · 刑事・犯罪 · 要件系

少年法の適用年齢と処分|「少年」の定義・特定少年・保護処分の仕組み

少年法は、20歳未満の少年について、健全な育成を目的とした特別な手続きを定める法律です。少年法は国法レベルの法律として全国一律に適用され、少年事件の手続き・処分を統一的に規律しています。2022年4月施行の改正少年法により、18歳・19歳は「特定少年」として17歳以下とは異なる取扱いがされるようになりました。少年事件は原則として刑罰ではなく保護処分が科されますが、一定の重大事件は検察官に送致(逆送)されて刑事手続きで裁かれます。この記事では、少年法の適用年齢・保護処分・特定少年の特例を条文とともに解説します。

少年法は、20歳未満の少年について、健全な育成を目的とした特別な手続きを定める法律です。少年法は国法レベルの法律として全国一律に適用され、少年事件の手続き・処分を統一的に規律しています。2022年4月施行の改正少年法により、18歳・19歳は「特定少年」として17歳以下とは異なる取扱いがされるようになりました。少年事件は原則として刑罰ではなく保護処分が科されますが、一定の重大事件は検察官に送致(逆送)されて刑事手続きで裁かれます。この記事では、少年法の適用年齢・保護処分・特定少年の特例を条文とともに解説します。

カテゴリ:刑事・犯罪 / 種別:要件系
関連条文:(本法)少年法第2条・第3条・第20条・第24条・第60条・第61条・第62条・第64条・第65条・第68条

こんな方へ

  • 少年法は何歳まで適用されるか確認したい
  • 少年事件と成人の刑事事件の違いを整理したい
  • 「特定少年」(18・19歳)の特例を確認したい
  • 少年に対する処分の種類を確認したい
  • 「逆送」(検察官送致)の意味と要件を確認したい
  • 年齢段階による取扱いの違いを整理したい

この記事でわかること

  • 少年法における「少年」の定義(少年法第2条)
  • 犯罪少年・触法少年・虞犯少年の3類型(少年法第3条)
  • 全件家庭裁判所送致主義(少年法第41条・第42条)
  • 保護処分の種類(少年法第24条)
  • 検察官送致(逆送)の要件(少年法第20条・第62条)
  • 特定少年(18・19歳)の特例(2022年4月施行改正)
  • 資格制限の特例(少年法第60条)と特定少年への不適用

結論:少年法は20歳未満に適用。18・19歳は「特定少年」として一部取扱いが異なる

根拠条文:少年法 第2条第1項・[第62条]

少年法第2条第1項は「この法律で『少年』とは、20歳に満たない者をいい、『成人』とは、満20歳以上の者をいう」と定めています。2022年4月施行の改正少年法により、18歳・19歳は「特定少年」として、17歳以下とは異なる取扱いがされます。

区分年齢適用される取扱い
触法少年14歳未満刑事責任能力なし(刑法第41条)。児童福祉法上の措置が中心
犯罪少年(17歳以下)14歳以上18歳未満全件家庭裁判所送致・原則保護処分
特定少年18歳・19歳全件家庭裁判所送致・特例による厳罰化(原則逆送拡大・実名報道一部解禁等)
成人20歳以上通常の刑事手続き

重要: 2022年4月の改正でも「少年」の定義(20歳未満)自体は維持されており、18・19歳も少年法の適用対象です。ただし「特定少年」として一部の取扱いが17歳以下と異なります。

今すぐやること

  1. 行為者の年齢段階の確認(触法少年・犯罪少年・特定少年・成人のどれに該当するか)
  2. 行為時の年齢か処分時の年齢かの確認(少年法第64条の特定少年特例は処分時基準)
  3. 事案が原則逆送対象事件に該当するか確認(第20条第2項・第62条第2項)
  4. 少年事件は全件家庭裁判所送致が原則であることを理解する
  5. 早期に弁護士に相談(少年事件は手続が成人事件と大きく異なるため)

判断フロー①:少年事件の手続きの流れ

少年事件はどのような手続きで処理されるか?

全件家庭裁判所送致

  • 警察・検察は捜査・調査を行った後、原則として全ての少年事件を家庭裁判所に送致
  • 家庭裁判所が事件を受理し、家庭裁判所調査官の調査が行われる

家庭裁判所での処分の選択肢

  • 不処分・審判不開始処分を行わない
  • 保護処分保護観察・少年院送致・児童自立支援施設等送致(少年法第24条)
  • 検察官送致(逆送)刑事処分相当と認めるとき(少年法第20条・第62条)
  • 試験観察終局処分の前に観察期間を設ける

※ 少年事件の処分は個別の事案により異なります。具体的な事案については弁護士への相談を推奨します。

判断フロー②:年齢段階による取扱いの違い

行為者の年齢段階により、どのように取扱いが異なるか?

触法少年(14歳未満)

  • 刑事責任能力なし(刑法第41条)
  • 児童福祉法上の措置が中心(児童相談所への通告等)
  • 必要に応じて家庭裁判所による保護処分

犯罪少年(14歳以上18歳未満)

  • 全件家庭裁判所送致が原則
  • 原則として保護処分(少年法第24条)
  • 一定の重大事件は逆送される可能性(第20条)

※ 同じ非行行為であっても、行為者の年齢段階により適用される取扱いが大きく異なります。これは少年法が、少年の健全な育成という目的のために、年齢段階に応じた段階的な制度設計を採用しているためです。

① 少年法における「少年」の定義

少年法第2条第1項により、「少年」は20歳未満の者と定められています。

根拠条文:少年法 第2条第1項

条文の規定

少年法第2条第1項:

この法律で「少年」とは、20歳に満たない者をいい、「成人」とは、満20歳以上の者をいう。

重要: 民法上の成年年齢は2022年4月1日に18歳に引き下げられましたが、少年法上の「少年」の定義(20歳未満)は維持されています。18歳・19歳は「成年(民法)」かつ「少年(少年法)」という位置付けになります。

性別の区別

少年法上の「少年」は、性別を問いません。20歳未満の女性も少年法上の「少年」に該当します。

国法レベルの全国一律規律

少年法は国法レベルの法律であり、少年事件の手続き・処分は全国一律に規律されます。条例による地域差がある分野(例:迷惑防止条例による盗撮規制)とは異なり、少年事件の取扱いには地域差がありません。

② 少年事件の3類型(少年法第3条)

家庭裁判所の審判に付すべき少年は、犯罪少年・触法少年・虞犯少年の3類型に分類されます。

根拠条文:少年法 第3条第1項

類型条文内容
犯罪少年第3条第1項第1号罪を犯した14歳以上20歳未満の少年
触法少年第3条第1項第2号14歳未満で刑罰法令に触れる行為をした少年
虞犯少年第3条第1項第3号18歳に満たない少年であって、一定の事由があり、その性格又は環境に照らして、将来罪を犯し、又は刑罰法令に触れる行為をするおそれのある少年

触法少年の処理

14歳未満は刑法第41条により刑事責任能力がないため、刑事処罰は科されません。触法少年は、児童福祉法上の措置(児童相談所への送致等)が中心となり、必要に応じて家庭裁判所による保護処分が行われます。

虞犯少年の処理と特定少年の除外

虞犯少年は、現に罪を犯していなくても、将来罪を犯すおそれがある場合に家庭裁判所の審判の対象となります。第3条第1項第3号本文には「18歳に満たないで」という年齢上限が置かれており、虞犯少年は18歳未満の者に限定されます。

これに加えて、特定少年(18・19歳)は虞犯の対象外とされています(少年法第65条第1項)。特定少年は2022年4月施行の改正少年法により導入された区分で、虞犯適用の対象から除外することにより、より成人に近い取扱いとする趣旨です。

虞犯事由(第3条第1項第3号イ〜ニ)

虞犯少年と認められるためには、以下の4つの虞犯事由のいずれかに該当する必要があります。

  • 保護者の正当な監督に服しない性癖のあること
  • 正当の理由がなく家庭に寄り附かないこと
  • 犯罪性のある人もしくは不道徳な人と交際し、又はいかがわしい場所に出入りすること
  • 自己又は他人の徳性を害する行為をする性癖のあること

③ 全件家庭裁判所送致主義

少年事件は原則として全件が家庭裁判所に送致されます。

根拠条文:少年法 第41条・[第42条]

少年法では、警察・検察は捜査・調査を行った後、原則として全ての少年事件を家庭裁判所に送致しなければならないとされています(全件送致主義)。これは成人事件における起訴便宜主義(刑事訴訟法第248条)とは異なる仕組みです。

ただし、軽微な事件については、刑事訴訟法第246条ただし書に基づく微罪処分等により、検察官への送致が行われない場合があります。

家庭裁判所では、家庭裁判所調査官が少年の生育歴・家庭環境等を含めた科学的・専門的調査を行い、その結果に基づいて処分が決定されます。

④ 保護処分の種類(少年法第24条)

17歳以下の少年に対する保護処分は、少年法第24条に定められた3種類です。

根拠条文:少年法 第24条第1項

少年法第24条第1項に基づく17歳以下の少年に対する保護処分:

保護処分の種類内容
保護観察社会内で生活させながら、保護観察官・保護司の指導監督を受けさせる処分
児童自立支援施設・児童養護施設送致開放的な施設で更生を図る処分
少年院送致閉鎖的な施設で更生を図る処分(刑務作業ではなく学習・教育中心)

試験観察(少年法第25条)

家庭裁判所は、終局処分を決定する前に、一定期間の試験観察を行うことができます。試験観察期間中の少年の状況を見て、最終的な処分を決定します。

⑤ 検察官送致(逆送)の要件

家庭裁判所が刑事処分相当と認めるときは、検察官に事件を送致します(逆送)。

根拠条文:少年法 第20条・[第62条]

一般的な逆送(少年法第20条第1項)

少年法第20条第1項(拘禁刑一本化後の現行条文):

家庭裁判所は、死刑又は拘禁刑に当たる罪の事件について、調査の結果、その罪質及び情状に照らして刑事処分を相当と認めるときは、決定をもつて、これを管轄地方裁判所に対応する検察庁の検察官に送致しなければならない。

重要: 2025年6月1日施行の改正刑法により、「懲役」「禁錮」は「拘禁刑」に一本化されました。少年法第20条第1項の条文も「死刑、懲役又は禁錮に当たる罪」から「死刑又は拘禁刑に当たる罪」に改められています。

原則逆送(少年法第20条第2項)

少年法第20条第2項:

前項の規定にかかわらず、家庭裁判所は、故意の犯罪行為により被害者を死亡させた罪の事件であつて、その罪を犯すとき16歳以上の少年に係るものについては、同項の決定をしなければならない。ただし、調査の結果、犯行の動機及び態様、犯行後の情況、少年の性格、年齢、行状及び環境その他の事情を考慮し、刑事処分以外の措置を相当と認めるときは、この限りでない。

16歳以上の少年が故意の犯罪行為により被害者を死亡させた罪の事件(殺人罪・傷害致死罪等)は、原則として逆送される対象です。ただし、ただし書により例外的に保護処分とすることもできる任意規定となっています。

特定少年の原則逆送拡大(少年法第62条第2項)

特定少年(18・19歳)については、原則逆送対象事件が拡大されました。

少年法第62条第2項:

原則逆送対象事件
第1号故意の犯罪行為により被害者を死亡させた罪の事件であって、その罪を犯すとき16歳以上の少年に係るもの
第2号死刑又は無期若しくは短期1年以上の拘禁刑に当たる罪の事件であって、その罪を犯すとき特定少年に係るもの(前号に該当するものを除く)

第2号により拡大された対象例: 現住建造物等放火罪・強盗罪・不同意性交等罪・組織的詐欺罪等

これにより、特定少年については17歳以下と比べて逆送される範囲が大きく広がっています。

18歳未満の死刑減軽(少年法第51条第1項)

少年法第51条第1項(拘禁刑一本化後の現行条文):

罪を犯すとき十八歳に満たない者に対しては、死刑をもつて処断すべきときは、無期拘禁刑を科する。

18歳未満の者については、死刑相当の罪を犯した場合でも、死刑ではなく無期拘禁刑が科されます。これは少年の可塑性(変化の余地)を考慮した規定で、特定少年(18・19歳)には適用されません。

⑥ 特定少年(18・19歳)の特例

2022年4月施行の改正少年法により、18・19歳は「特定少年」として17歳以下と異なる取扱いがされます。

根拠条文:少年法 第60条・[第62条]・[第64条]・[第65条]・[第68条]

特定少年の主な特例

特例条文内容
原則逆送対象事件の拡大第62条第2項故意の犯罪行為により被害者を死亡させた罪に加え、死刑・無期・短期1年以上の拘禁刑に当たる罪も対象
保護処分の特例第64条保護観察(6か月・2年)・少年院送致の3種類。児童自立支援施設等送致は対象外
虞犯の対象外第65条特定少年は虞犯の対象外
推知報道禁止の特例第68条公訴提起された場合(略式手続を除く)は推知報道禁止が適用されない
不定期刑の不適用逆送・起訴後は20歳以上と同様の定期刑が言い渡される
資格制限の特例不適用第60条との関係少年法第60条(資格制限の特例)が適用されない

特定少年の保護処分(少年法第64条第1項)

特定少年に対する保護処分は、犯情の軽重を考慮して相当な限度を超えない範囲内において、次の3種類から選択されます(第64条第1項柱書)。

保護処分内容根拠
6か月の保護観察保護観察期間6か月第64条第1項第1号
2年の保護観察遵守事項違反時は1年以内の少年院収容が可能第64条第1項第2号
少年院送致収容期間は3年以内で犯情の軽重を考慮して定める第64条第1項第3号

第64条第1項ただし書(重要): 罰金以下の刑に当たる罪の事件については、6か月の保護観察のみが適用されます。

第64条第1項の基準時は処分時

第64条第1項の特定少年特例の適用基準時は、処分時です。犯行時に17歳であっても、家庭裁判所の処分時に18歳に達していれば、改正少年法の保護処分の対象(特定少年特例)となります。これは実務上重要な論点です。

「犯情の軽重」の考慮

第64条第1項柱書は、特定少年の保護処分について「犯情の軽重を考慮して相当な限度を超えない範囲内において」決定するものとしています。これは少年本人の事情よりも犯罪の経緯・結果を重視する整理であり、従来の17歳以下の保護処分(要保護性重視)よりも刑事処分との接続が強化された改正です。

ただし、「犯情の軽重」の考慮とは、保護処分が行為責任の上限を上回ってはならないという趣旨であり、行為責任に比例して処分が選択されるという意味ではないと解されています。

推知報道の特例(少年法第68条)

少年法第61条は、家庭裁判所の審判に付された少年・少年のとき犯した罪により公訴を提起された者について、本人を特定しうる記事・写真等の報道(推知報道)を禁止しています。

少年法第68条:

第61条の規定は、特定少年のとき犯した罪により公訴を提起された場合における同条の記事又は写真については、適用しない。ただし、当該罪に係る事件について刑事訴訟法第四百六十一条の請求がされた場合(同法第四百六十三条第一項若しくは第二項又は第四百六十八条第二項の規定により通常の規定に従い審判をすることとなった場合を除く。)は、この限りでない。

つまり、特定少年が起訴された場合(略式手続を除く)には第61条の推知報道禁止が適用されず、実名報道が可能となります。

資格制限の特例(少年法第60条)の不適用

少年法第60条は、少年のとき犯した罪により刑罰に処せられた者について、資格制限の特例を定めています。これは少年が刑罰に処せられた場合でも、各種法律で定める資格取得制限(例:公務員への就職の制限)の適用を緩和する規定です。

しかし、特定少年のとき犯した罪については、この第60条の特例は適用されません。特定少年が逆送・起訴され刑罰に処せられた場合、資格制限について20歳以上の場合と同様の制限を受けます。

⑦ 少年事件の手続きと成人事件の比較

少年事件と成人事件は、手続き・処分・目的が根本的に異なります。

項目少年事件(17歳以下)特定少年(18・19歳)成人事件(20歳以上)
適用法少年法少年法(特定少年の特例あり)刑法・刑事訴訟法
手続き全件家庭裁判所送致全件家庭裁判所送致起訴便宜主義(検察官の判断)
処分の主目的更生・教育更生・教育(厳罰化方向)処罰
主な処分保護処分(保護観察・少年院送致等)保護処分(特例適用)・逆送による刑事処分刑事処分
逆送第20条(16歳以上の故意致死罪等)第62条(拡大対象事件あり)
実名報道推知報道禁止(第61条)起訴後は推知報道禁止が適用されず(第68条)制限なし
不定期刑適用(少年法第52条)不適用(成人と同様の定期刑)
死刑18歳未満は無期拘禁刑に減軽(第51条第1項)適用可(成人と同様)適用可
資格制限の特例適用(第60条)不適用

このテーマで使う条文一覧

条文法令区分内容
第1条少年法(本法)周辺目的(少年の健全な育成)
第2条第1項少年法(本法)中核「少年」「成人」の定義(20歳未満/20歳以上)
第3条第1項少年法(本法)中核審判に付すべき少年(犯罪少年・触法少年・虞犯少年)
第20条第1項少年法(本法)中核検察官への送致(逆送・拘禁刑一本化後表記)
第20条第2項少年法(本法)中核原則逆送(16歳以上の故意致死罪)
第24条第1項少年法(本法)中核保護処分(保護観察・児童自立支援施設等送致・少年院送致)
第41条第42条少年法(本法)周辺全件送致主義
第51条第1項少年法(本法)周辺18歳未満の死刑減軽(無期拘禁刑)
第52条少年法(本法)周辺不定期刑
第60条少年法(本法)中核資格制限の特例(少年に対する適用緩和)
第61条少年法(本法)中核推知報道の禁止
第62条第1項少年法(本法)中核特定少年の検察官送致
第62条第2項少年法(本法)中核特定少年の原則逆送拡大
第64条第1項少年法(本法)中核特定少年の保護処分(犯情の軽重考慮・処分時基準)
第65条第1項少年法(本法)中核特定少年の虞犯対象外
第68条少年法(本法)中核特定少年の推知報道禁止の特例
第41条刑法(本法)周辺14歳未満の刑事責任能力なし

まとめ

  • 少年法における「少年」は20歳未満の者を指します(少年法第2条第1項)。民法上の成年年齢が18歳に引き下げられた後も、少年法の「少年」の定義は20歳未満のまま維持されています
  • 少年法は国法レベルの法律として全国一律に適用され、少年事件の手続き・処分には地域差がありません
  • 少年事件は、犯罪少年・触法少年・虞犯少年の3類型に分類されます(同法第3条第1項)。虞犯少年は18歳未満の者に限定されます
  • 触法少年(14歳未満)は刑事責任能力がなく(刑法第41条)、児童福祉法上の措置が中心です
  • 少年事件は原則として全件家庭裁判所に送致されます(全件送致主義・成人の起訴便宜主義とは異なる)
  • 17歳以下の保護処分は保護観察・児童自立支援施設等送致・少年院送致の3種類です(少年法第24条第1項)
  • 逆送(検察官送致)は刑事処分相当と認めるときに行われます(同法第20条第1項)。拘禁刑一本化後の現行条文は「死刑又は拘禁刑に当たる罪」を対象とします
  • 16歳以上の少年が故意の犯罪により被害者を死亡させた罪は原則逆送対象です(同法第20条第2項)
  • 2022年4月施行の改正少年法により、18歳・19歳は「特定少年」として一部の取扱いが17歳以下と異なります
  • 特定少年は原則逆送対象事件が拡大され、死刑・無期・短期1年以上の拘禁刑に当たる罪も対象となりました(同法第62条第2項)
  • 特定少年は起訴後の推知報道禁止が適用されず、実名報道が可能となります(同法第68条)
  • 特定少年の保護処分は6か月・2年の保護観察または少年院送致の3種類で、犯情の軽重を考慮して選択されます(同法第64条第1項)
  • 第64条第1項ただし書により、罰金以下の刑に当たる罪の事件については6か月の保護観察のみが適用されます
  • 特定少年の保護処分の適用基準時は処分時であり、犯行時17歳でも処分時18歳であれば改正少年法の対象となります
  • 特定少年については資格制限の特例(少年法第60条)が適用されず、刑罰に処せられた場合は20歳以上と同様の制限を受けます
  • 2025年6月1日施行の改正刑法により「懲役」「禁錮」は「拘禁刑」に一本化されました。本記事の罰則表記は現行(拘禁刑)に統一しています
  • 18歳未満の者には死刑ではなく無期拘禁刑が科されます(少年法第51条第1項・特定少年には不適用)

少年事件の手続き・処分は個別の事案により大きく異なります。具体的な状況については弁護士への早期相談をおすすめします。

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