貯留等工作物等の技術上の基準を定める省令
この法令の概要
第一条
この省令において使用する用語は、二酸化炭素の貯留事業に関する法律(以下「法」という。)において使用する用語の例によるほか、次の各号に定めるところによる。
第二条
移動式製造設備は、一般則第八条第一項第三号に掲げる基準に適合するものとする。
前項の規定は、高圧ガス保安法第五条第一項の許可又は同条第二項の届出に係る事業所に存する移動式製造設備については、適用しない。
第三条
定置式製造設備(冷凍(冷凍設備を使用してする暖房を含む。以下同じ。)のための定置式製造設備、コールド・エバポレータ及び次項に規定するものを除く。)は、一般則第六条第一項(第三号、第四号、第十号から第十五号まで、第十七号から第二十号まで、第二十三号、第二十六号、第二十九号、第三十号、第三十五号から第三十七号まで及び第四十一号に限る。)に掲げる基準に適合するものとする。
定置式製造設備(一般則第十三条第一号イ又はロに掲げる装置により高圧ガスを製造するものに限る。)は、一般則第六条第一項第十一号から第十三号まで及び第二項第一号イに掲げる基準に適合するものとする。
第四条
冷凍のための定置式製造設備(認定指定設備(高圧ガス保安法第五十六条の七第二項の認定を受けた同条第一項の指定設備をいう。次項において同じ。)を除く。)は、冷凍保安規則(昭和四十一年通商産業省令第五十一号)第七条第一項(第一号、第四号から第十一号まで、第十三号、第十四号、第十六号及び第十七号に限る。)に掲げる基準に適合するものとする。
冷凍のための定置式製造設備(認定指定設備に限る。)は、冷凍保安規則第七条第一項第一号、第四号、第六号から第八号まで、第十一号(可燃性ガス(冷凍保安規則第二条第一項第一号に規定する可燃性ガスをいう。)又は毒性ガス(冷凍保安規則第二条第一項第二号に規定する毒性ガスをいう。)を冷媒ガスとする冷凍設備に係るものを除く。)及び第十七号に掲げる基準に適合するものとする。
第五条
コールド・エバポレータ(次項に規定するものを除く。)は、一般則第六条第一項(第十号から第十五号まで、第十七号から第二十号まで及び第四十一号に限る。)に掲げる基準に適合するものとする。
コールド・エバポレータ(一般則第八条第三項の規定に適合する移動式製造設備から高圧ガスを受け入れるものに限る。)は、一般則第六条第一項(第十号から第十五号まで、第十七号から第二十号まで及び第四十一号に限る。)並びに一般則第六条の二第二項第四号及び第七号に掲げる基準に適合するものとする。
第六条
貯留事業場等、圧送機設置所(圧送機を設置して圧力等を調整する所であって、貯留事業場等以外のものをいう。以下同じ。)及び計器室(導管輸送工作物を制御するための機器を集中的に設置している室であって、貯留事業場等又は圧送機設置所内のものを除く。以下同じ。)には、その構内又は室内に公衆がみだりに立ち入らないよう、適切な措置を講ずるものとする。
ただし、周囲の状況により公衆が立ち入るおそれがない場合は、この限りでない。
貯留事業場(法第三十八条第一項第三号に規定する貯留事業場をいう。第三十一条において同じ。)及び圧送機設置所には、外部から見やすいように警戒標を掲げるものとする。
第七条
定置式製造設備及び容器置場(充塡容器に係るものに限る。第九条において同じ。)は、その外面から住宅、学校、病院その他の施設に対し、適切な距離を有するものとする。
第八条
圧送機と圧縮アセチレンガス又は圧力が十メガパスカル以上の圧縮ガスの充塡容器に係る容器置場との間には、適切な強度を有する構造の障壁を設けるものとする。
第九条
容器置場並びに充塡容器及び残ガス容器は、一般則第六条第一項第四十二号に掲げる基準に適合するものとする。
第十条
貯留事業場等、圧送機設置所及び計器室には、緊急時に迅速な通信を確保するため、適切な通信設備を設けるものとする。
第十一条
可燃性ガス(一般則第二条第一項第一号に規定する可燃性ガスをいう。以下同じ。)若しくは特定不活性ガス(同項第四号の二に規定する特定不活性ガスをいう。以下同じ。)又は二酸化炭素が通る貯留等工作物又は導管輸送工作物を設置する室は、これらのガス又は二酸化炭素が漏えいしたときに滞留しない構造であるものとする。
貯留事業場等及び圧送機設置所には、可燃性ガス、毒性ガス(一般則第六条第一項第三十一号に規定する毒性ガスをいう。)若しくは特定不活性ガス又は二酸化炭素が通る貯留等工作物又は導管輸送工作物から漏えいしたこれらのガス又は二酸化炭素が滞留するおそれのある場所に、当該ガス又は二酸化炭素の漏えいを適切に検知し、かつ、警報する設備を設けるものとする。
第十二条
可燃性ガス又は特定不活性ガスが通る貯留等工作物及び導管輸送工作物には、当該工作物に生ずる静電気を除去する措置を講ずるものとする。
ただし、当該静電気によりこれらのガスに引火するおそれがない場合にあっては、この限りでない。
第十三条
可燃性ガス、酸素及び三フッ化窒素の高圧ガス製造設備を設置する貯留事業場等又は圧送機設置所には、その設備の規模に応じ、適切な防消火設備を適切な箇所に設けるものとする。
特定不活性ガスの高圧ガス製造設備を設置する貯留事業場等又は圧送機設置所には、その設備の規模に応じ、適切な消火設備を適切な箇所に設けるものとする。
第十四条
ベントスタックには、放出した二酸化炭素が周囲に障害を与えるおそれのないように適切な措置を講ずるものとする。
第十五条
圧送機又は導管に設置する遮断装置には、誤操作を防止し、かつ、確実に操作することができる措置を講ずるものとする。
可燃性ガス、毒性ガス(一般則第二条第一項第二号に規定する毒性ガスをいう。)又は二酸化炭素が通る貯留等工作物若しくは導管輸送工作物又は当該工作物に係る計装回路には、当該工作物又は計装回路の態様に応じ、保安上重要な箇所に、適切なインターロック機構を設けるものとする。
第十六条
圧送機を安全に停止させるのに必要な装置その他の貯留事業場等及び圧送機設置所の保安上重要な設備には、停電等により当該設備の機能が失われることのないよう適切な措置を講ずるものとする。
第十七条
貯留事業場等、圧送機設置所及び計器室に設置する貯留等工作物又は導管輸送工作物を制御するための機器は、緊急時においてもこれらの工作物を安全に制御できるものとする。
第十八条
坑井(その附属設備を含む。以下この項において同じ。)には、注入された二酸化炭素により腐食を生ずるおそれがある場合にあっては、当該坑井の腐食を防止するための適切な措置を講ずるものとする。
坑井には、ガス等の噴出を生ずるおそれがある場合にあっては、当該坑井からのガス等の噴出を防止するための適切な措置を講ずるものとする。
坑井からガス等が噴出した場合の被害の発生を防止するため、当該坑井の坑口は、住宅、学校、病院その他の施設に対し、適切な距離を有するものとする。
第十九条
やぐらの基礎は、予想される最大総荷重を支持し、予想される風圧によるやぐらの倒壊を防止する支持力を有するものとする。
やぐらの脚は、予想される最大静荷重に耐える強度を有するものとする。
やぐらに控綱を設けるときは、予想される風圧及び振動に耐える強度を有するロープ及び埋ブロックを使用し、かつ、倒壊を防止するため適切な数の控綱を設けるものとする。
第二十条
巻揚機の巻揚能力は、最大総荷重に対して適切なものとする。
巻揚用ロープは、巻揚機とクラウンブロックとを接続する部分に作用する最大荷重に耐える強度を有するものとする。
巻揚機のブレーキは、確実に運転を停止し、かつ、保持できるものとする。
巻揚機の動力の非常遮断装置は、適切な箇所に設けるものとする。
第二十一条
トラベリングブロックには、ロープの接触その他の損傷を防止するため、ロープの通る孔を空けた金属被覆の設置その他の保護設備を設けるものとする。
フックには、設備が外れないための適切な安全装置を設けるものとする。
トラベリングブロック等は、予想される最大荷重に耐える強度を有するものとする。
第二十二条
泥水循環設備のポンプのうち、過圧が生ずるおそれのあるものには、圧力計及び安全弁を設けるものとする。
泥水循環設備に係る高圧ガス製造設備は、一般則第十三条第一号イ又はロに規定する装置であるものとする。
泥水循環設備のロータリーホースは、泥水の常用の圧力に対して十分な強度を有するものとする。
泥水循環設備のロータリーホースには、落下を防止するための適切な措置を講ずるものとする。
泥水循環設備のタンクには、掘削作業中における逸泥その他の異常事態を的確に把握するため、泥水循環用タンク内の泥水量の異常な増減を直ちに知ることができる適切な装置を設けるものとする。
第二十三条
噴出防止設備に係る高圧ガス製造設備は、一般則第十三条第一号イ又はロに規定する装置であるものとする。
第二十四条
ロープには、塗金、塗油その他の腐食を防止するための適切な措置を講ずるものとする。
掘削用機械には、巻揚機のつり上げ荷重その他の荷重を測定するための装置を設けるものとする。
掘削用機械に設備をつり下げた状態における安定性を確保するためのおもりを取り付ける場合にあっては、作業に支障のない位置に設け、かつ、適切な保護設備を設けるものとする。
第二十五条
圧送機(貯留事業の用に供するものに限る。以下この節において同じ。)は、その外面から住宅、学校、病院その他の施設に対し、適切な距離を有するものとする。
第二十六条
圧送機のうち、二酸化炭素が通る部分に使用する材料は、二酸化炭素の性状、温度、圧力等に応じ、当該材料に及ぼす化学的影響及び物理的影響に対し、安全な化学的成分及び機械的性質を有するものとする。
第二十七条
圧送機のうち、二酸化炭素が通る部分は、常用の圧力に対し、当該圧送機の形状、寸法に応じて十分な強度を有するものとする。
圧送機のうち、二酸化炭素が通る部分は、適切な方法により耐圧試験を行ったときにこれに耐えるものとする。
圧送機のうち、二酸化炭素が通る部分は、適切な方法により気密試験を行ったときに漏えいがないものとする。
第二十八条
圧送機のうち、二酸化炭素が通る部分には、圧力計を設け、かつ、当該圧送機内の圧力が許容圧力を超えた場合に直ちにその圧力を許容圧力以下に戻すことができる安全装置を設けるものとする。
外部強制潤滑油装置を有する圧送機には、当該装置の潤滑油圧が異常に低下した場合に、自動的に他の潤滑油装置を作動させ、又は自動的に圧送機を停止させる装置を設けるものとする。
第二十九条
圧送機には、当該圧送機の運転状態を監視する装置を設けるものとする。
第三十条
圧送機には、異常な事態が発生した場合にこれを検知し、かつ、警報する装置を設けるものとする。
第三十一条
貯留事業の用に供する配管(貯留事業場の構内に設置するものを除く。)のうち、二酸化炭素が通る部分については、第三十三条から第四十五条までの規定を準用する。
第三十二条
火薬類取扱所は、火薬類取締法施行規則(昭和二十五年通商産業省令第八十八号)第五十二条第三項(第十一号から第十三号までを除く。)の基準に適合するものとする。
火薬類を収納する容器は、火薬類取締法施行規則第五十一条第一号及び第二号の基準に適合するものとする。
第三十三条
導管は、地崩れ、山崩れ、地盤の不同沈下その他の災害を生じさせるおそれが大きい場所又は建物の内部若しくは基礎面下に設置しないものとする。
ただし、地形の状況その他特別の理由によりやむを得ない場合であって、かつ、保安上適切な措置を講ずる場合は、この限りでない。
第三十四条
導管のうち、二酸化炭素が通る部分に使用する材料は、二酸化炭素の性状、温度、圧力等に応じ、当該材料に及ぼす化学的影響及び物理的影響に対し、安全な化学的成分及び機械的性質を有するものとする。
第三十五条
導管のうち、二酸化炭素が通る部分の構造は、使用中の荷重及び常用の圧力に対し、当該導管の形状、寸法に応じて適切な構造であるものとする。
導管のうち、二酸化炭素が通る部分は、適切な方法により耐圧試験を行ったときにこれに耐えるものとする。
ただし、次の各号に掲げるものにあっては、この限りでない。
導管のうち、二酸化炭素が通る部分は、適切な方法により気密試験を行ったときに漏えいがないものとする。
第三十六条
導管のうち、二酸化炭素が通る部分であって、内面に零パスカルを超える圧力を受ける部分の溶接された部分は、溶込みが十分であり、溶接による割れ等の有害な欠陥がなく、かつ、設計上要求される強度以上の強度であるものとする。
導管のうち、二酸化炭素による圧力を受ける部分を溶接する場合は、機械試験等により適切であることをあらかじめ確認した溶接施工方法により溶接するものとする。
導管のうち、二酸化炭素による圧力を受ける部分の溶接された部分は、適切な溶接設計(溶接方法の種類、溶接部の形状等をいう。)により溶接されたものであり、かつ、有害な欠陥がないこと及び適切な機械的性質を有することを適切な試験方法により確認されたものとする。
第三十七条
二酸化炭素(実用上支障のない程度まで脱水されたものを除く。)を輸送するための導管には、適切な位置に、水分を除去するための適切な措置を講ずるものとする。
第三十八条
導管のうち、地盤面上に設置するものには、車両の接触その他の衝撃により損傷のおそれのある部分に衝撃による損傷を防止するための適切な措置を講ずるものとする。
道路に埋設する導管(ポリエチレン管に限る。)には、掘削等による損傷を防止するための適切な措置を講ずるものとする。
道路以外の地盤面下に埋設する導管(他工事による損傷のおそれのないものを除く。)には、掘削等による損傷を防止するための適切な措置を講ずるものとする。
海底に設置する導管には、投錨等により導管が損傷を受けるおそれがある場合にあっては、損傷を防止するための適切な措置を講ずるものとする。
掘削により周囲が露出することとなった導管には、損傷を防止するための適切な措置を講ずるものとする。
第三十九条
導管には、腐食を防止するための適切な措置を講ずるものとする。
第四十条
導管には、危急の場合に、二酸化炭素を速やかに遮断することができる適切な装置を適切な場所に設けるものとする。
第四十一条
地盤面上に設置する導管には、その見やすい箇所に当該導管に異常を認めたときの連絡先その他保安上必要な事項を明瞭に記載した危険標識を設けるものとする。
第四十二条
導管は、二酸化炭素の漏えいのおそれがないように設置するものとする。
第四十三条
導管から二酸化炭素が漏えいした場合にあっても、当該二酸化炭素により導管の周辺の区域における人の健康に係る被害を生ずるおそれがないよう、適切な措置を講ずるものとする。
第四十四条
導管には、二酸化炭素の輸送の状況を監視する装置を設けるものとする。
第四十五条
導管には、異常な事態が発生した場合にこれを検知し、かつ、警報する装置を設けるものとする。
第四十六条
圧送機(導管輸送事業の用に供するものに限る。)については、第二十五条から第三十条までの規定を準用する。