外国為替取引等取扱業者(外国為替及び外国貿易法(以下「法」という。)第五十五条の九の二第一項に規定する外国為替取引等取扱業者をいう。以下同じ。)が遵守すべき基準は、次のとおりとする。
一
自らが行う法の適用を受ける外国為替取引等(法第五十五条の九の二第一項に規定する外国為替取引等をいう。以下同じ。)について、その業務の内容、顧客の属性及び犯罪による収益の移転防止に関する法律(平成十九年法律第二十二号)第三条第三項に規定する犯罪収益移転危険度調査書その他の情報を総合的に勘案し、次に掲げる危険性を特定し、これらの危険性の程度(以下「危険度」という。)を分析し、及び評価し、その結果を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録をいう。以下同じ。)(以下「外国為替取引等取扱業者作成書面等」という。)を作成し、必要に応じて、見直しを行い、必要な変更を加えること。
イ
法第五十五条の九の二第二項各号に掲げる取引又は行為(その顧客の支払等(支払又は支払の受領をいう。以下同じ。)に係る為替取引(同項第三号に掲げる為替取引をいう。)を行う場合における当該顧客が行う支払等を含む。以下「規制対象取引等」という。)を法及び法の規定に基づく命令の規定に違反して行う危険性
ロ
規制対象取引等に該当するおそれがある取引又は行為を行う危険性
ハ
規制対象取引等を法及び法の規定に基づく命令の規定に違反することを免れるために偽装して行う危険性
二
外国為替取引等取扱業者作成書面等の内容を勘案し、危険度を十分に低減させるための方針を策定し、当該方針に基づき、危険度を十分に低減させるための対応方法を定め、これらを実施するための手順書(危険度を十分に低減させるために必要な事項並びに規制対象取引等を法及び法の規定に基づく命令の規定に違反して行い、規制対象取引等に該当するおそれがある取引若しくは行為を行い、又は法及び法の規定に基づく命令の規定に違反することを免れるために偽装して行う規制対象取引等を行ったことを認識した場合の対処方法を具体的に示した手順書をいう。以下同じ。)を作成し、当該手順書に従って外国為替取引等を行うこと。
三
前二号及び次条各号に定める事項に関し、外国為替取引等取扱業者の役職員(外国為替取引等に関連する業務に従事する役員及び職員をいう。)に対し研修を実施し、当該事項に関する知識を習得させること。
四
前三号及び次号イからハまでに掲げる事項の実施日、実施者、実施内容その他の当該事項が適切に実施されたことを確認するに足りる事項を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録を作成し、適切な期間保存すること。
五
前各号に掲げる事項の確実な実施を統括し、管理する者(以下「統括責任者」という。)を選任するとともに、統括責任者が次に掲げる事項を適切に実施することを確保すること。
イ
第二号に規定する方針、対応方法及び手順書を承認すること。
ロ
第二号に規定する対応方法及び手順書に基づく手続の実施状況の監視を行い、必要に応じ、当該対応方法を強化し、手順書の見直しを行うこと。
ハ
前各号に掲げる事項の確実な実施のために必要な措置を講じ、必要に応じ、講じた措置について役員会若しくはこれに相当するものの承認を受け、又は役員会若しくはこれに相当するものに報告すること。
六
前各号に掲げる事項を実施する部門のいずれからも独立した立場でこれらの部門を定期的に監査する監査部門(当該監査に係る事務を外部に委託する場合における委託先を含む。以下同じ。)を設置するとともに、当該監査部門が次に掲げる事項を適切に実施することを確保すること。 ただし、外国為替取引等取扱業者作成書面等の内容その他の事情を踏まえ、危険度を十分に低減させるために必要な事項について、独立した監査部門による監査を行う必要がないと認められる場合には、この限りでない。
イ
外国為替取引等取扱業者作成書面等における分析及び評価の適切性を検証すること。
ロ
外国為替取引等取扱業者作成書面等の内容を勘案した監査計画を立案し、当該監査計画に基づき法及び法の規定に基づく命令の規定の遵守状況並びに第二号に規定する対応方法及び手順書に基づく手続の実施状況について監査を行うとともに、必要に応じ、その監査結果に基づく助言を行うこと。
ハ
イ及びロに掲げる事項の実施日、実施者、実施内容その他の当該事項が適切に実施されたことを確認するに足りる事項を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録を作成し、適切な期間保存すること。