こんな方へ
- 建設業許可の更新時期が近づいており、手続きの流れを確認したい
- 更新申請はいつまでにすればよいか確認したい
- 更新時に必要な書類を確認したい
- 更新申請を忘れてしまった・期限が切れた場合の対処を知りたい
- 決算変更届を提出していない場合に更新への影響があるか確認したい
この記事でわかること
- 更新申請の期限(有効期間満了の何日前まで)
- 更新申請の必要書類(新規申請との違い)
- 更新手続きの流れ
- 決算変更届と更新の関係
- 許可が失効した場合のリスクと対処
結論:更新申請は有効期間満了の30日前までに行う必要がある。期限を過ぎると許可が失効する
根拠条文:建設業法 第3条第3項(許可の更新)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 有効期間 | 5年(許可日から5年後の許可日に対応する日の前日まで) |
| 更新申請の期限 | 有効期間満了の30日前までに申請することが必要とされます(都道府県によってはより早期の提出を求める場合があります) |
| 申請先 | 現在の許可を受けた窓口(知事許可→同じ都道府県、大臣許可→同じ地方整備局等) |
| 更新申請費用 | 知事許可:許可手数料 50,000円/ 大臣許可:登録免許税 50,000円 |
| 期限を過ぎた場合 | 許可が失効し、新規申請が必要になります |
最重要: 有効期間内に更新申請を行わなかった場合、許可は自動的に失効します。許可が失効した後は更新ではなく新規申請が必要となり、許可番号も変わります。
今すぐやること
- 許可証の有効期間(満了日)を確認する(許可証に記載されています)
- 満了日の30日前(都道府県によってはさらに早め)を逆算する
- 決算変更届の未提出分がないか確認する(未提出があると更新できない場合があります)
- 申請先窓口に更新申請の手続きを確認する(必要書類は都道府県によって異なります)
- 行政書士等に依頼する場合は早めに相談する(書類準備に時間がかかる場合があります)
判断フロー:更新申請のスケジュール
更新申請はいつ・どのように行うべきか?
余裕を持って申請できる場合
- 有効期間満了の3〜6ヶ月前
- 有効期間満了の1〜2ヶ月前
- 有効期間満了の30日前まで
注意が必要な場合
- 決算変更届の未提出分がある
- 経管・専技に変更が生じている
- 有効期間満了まで30日を切っている
更新申請を行った場合、有効期間満了後も審査中は引き続き許可があるものとして扱われます(審査中の更新申請が満了日を越えた場合でも有効とされます)。
① 更新申請の期限と有効期間の計算
→ 有効期間は5年です。許可証に記載された満了日を確認し、30日前までに申請することが必要とされます。
根拠条文:建設業法 第3条第3項
有効期間の計算
建設業許可の有効期間は、許可の日から5年です。許可証には「許可年月日」と「有効期限」が記載されています。
例: 令和2年4月1日に許可を受けた場合 → 有効期限は令和7年3月31日
更新申請のタイミング
都道府県によっては、30日前よりも早い時期(3ヶ月前等)までの申請を推奨・指導している場合があります。申請先窓口に確認することを推奨します。
審査が完了しないうちに有効期間が満了した場合でも、更新申請が受理されている限りは引き続き許可があるものとして扱われます(建設業法の規定による)。ただし、申請に不備があると補正が必要となり、審査が遅れる場合があります。
② 更新申請の必要書類
→ 更新申請の必要書類は新規申請より少なくなりますが、決算変更届の提出状況によって変わります。
根拠条文:建設業法 第11条(変更の届出)
主な更新申請書類(一般的な例)
| 書類 | 内容 |
|---|---|
| 建設業許可更新申請書 | 申請先の書式を使用 |
| 役員等の一覧表 | 変更がある場合は最新の情報を記載 |
| 営業所一覧表 | 変更がある場合は最新の情報を記載 |
| 専任技術者一覧表 | 変更がある場合は最新の情報を記載 |
| 財務諸表 | 直前の事業年度分 |
| 役員等の住民票・身分証明書 | 欠格要件確認のため(変更がない場合でも必要な場合があります) |
| 許可証の写し | 現在の許可証 |
注意: 必要書類の種類・部数は都道府県によって異なります。申請前に窓口で最新の書類リストを確認してください。
新規申請との主な違い
| 項目 | 新規申請 | 更新申請 |
|---|---|---|
| 経営経験の証明 | 必要(経管の経験証明) | 原則不要(継続して経管がいれば) |
| 実務経験の証明 | 必要(専技の経験証明) | 原則不要(変更がなければ) |
| 財務諸表 | 必要 | 必要(直前年度分) |
| 申請費用(知事) | 許可手数料 90,000円 | 許可手数料 50,000円 |
| 申請費用(大臣) | 登録免許税 150,000円 | 登録免許税 50,000円 |
③ 決算変更届との関係
→ 毎年提出が必要な決算変更届が未提出の場合、更新申請ができないとされています。
根拠条文:建設業法 第11条第2項(事業年度終了の届出)
決算変更届とは
建設業者は、毎事業年度終了後4ヶ月以内に「決算変更届(事業年度終了届)」を提出することが必要とされています。財務諸表・工事施工金額等を報告する書類です。
更新との関係
決算変更届が未提出の事業年度がある場合、更新申請を受け付けてもらえないとされています。更新前に過去分の未提出書類をすべて提出する必要があります。
確認方法: 申請先の都道府県窓口に問い合わせることで、決算変更届の提出状況を確認できる場合があります。
④ 更新時に確認が必要な事項
→ 更新申請の前に、現在の許可要件を引き続き満たしているか確認することが重要です。
更新申請は、許可要件を引き続き満たしていることが前提です。以下の点を更新前に確認してください。
| 確認事項 | 内容 |
|---|---|
| 経管の在籍 | 経営業務管理責任者が引き続き常勤しているか |
| 専技の在籍 | 各業種・各営業所の専任技術者が引き続き常勤しているか |
| 財産的基礎 | 自己資本500万円以上等の要件を引き続き満たしているか |
| 欠格要件 | 役員等に新たな欠格事由が生じていないか |
| 変更届の提出状況 | 経管・専技の変更・営業所の変更等の届出が完了しているか |
変更届が未提出の場合: 更新申請の前に変更届を提出する必要があります。変更届の未提出は行政指導の対象となる場合があります。
⑤ 許可が失効した場合のリスクと対処
→ 許可が失効した場合、無許可営業として重大なリスクが生じます。気づいた時点で速やかに新規申請の準備を開始する必要があります。
根拠条文:建設業法 第3条第1項(無許可営業の禁止)・第47条(罰則)
失効した場合のリスク
許可が失効した状態で、建設業法第3条に定める「軽微な工事」(500万円未満等)を超える工事を請け負うと、無許可営業として刑事罰の対象となる可能性があります(3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金)。
罰則について: 刑法等の一部を改正する法律の施行(令和7年6月1日)により、従来の「懲役」「禁錮」が「拘禁刑」に統一されました。建設業法第47条の罰則も同日付で「拘禁刑」表記に改正されています。
失効後にすべきこと:
- 直ちに新規申請の準備を開始する
- 許可が再取得されるまでの間、軽微な工事(500万円未満等)以外は請け負わない
- 既に締結した工事契約の扱いについて、専門家に相談する
注意: 許可が失効すると許可番号も変わります。取引先への通知・工事現場の標識の変更等が必要になります。
⑥ 許可を維持するための継続的な手続き
→ 許可取得後も、毎年・変更時・更新時と継続的な届出が必要とされます。
| 手続き | 時期 | 根拠 |
|---|---|---|
| 決算変更届の提出 | 毎事業年度終了後4ヶ月以内 | 建設業法 第11条第2項 |
| 変更届の提出 | 変更が生じてから2週間以内(一部30日以内) | 建設業法 第11条 |
| 許可の更新申請 | 有効期間満了の30日前まで | 建設業法 第3条第3項 |
| 標識(許可票)の掲示 | 常時(各営業所・工事現場) | 建設業法 第40条 |
継続的な管理のポイント: 許可の有効期限・決算変更届の提出時期・役員等の変更時の届出を確実に管理する体制を整えることが重要です。行政書士等への定期的な管理依頼も選択肢の一つとされています。
このテーマで使う条文一覧
| 条文 | 法令 | 区分 | 内容 |
|---|---|---|---|
| 第3条第3項 | 建設業法(本法) | 中核 | 許可の更新(5年・30日前申請) |
| 第11条 | 建設業法(本法) | 中核 | 変更届・決算変更届の提出義務 |
| 第3条第1項 | 建設業法(本法) | 周辺 | 無許可営業の禁止(失効後のリスク) |
| 第40条 | 建設業法(本法) | 周辺 | 標識(許可票)の掲示義務 |
| 第47条 | 建設業法(本法) | 周辺 | 無許可営業の罰則(3年以下の拘禁刑等) |
まとめ
建設業許可の更新は、参入適格性が継続的に維持されているかを行政庁が再審査する手続です。決算変更届の継続提出・要件維持・更新申請の各段階は、いずれもこの継続審査を支える要素として位置づけられます。
- 建設業許可の有効期間は5年です。許可証の満了日を確認してください(建設業法第3条第3項)
- 更新申請は有効期間満了の30日前までに行うことが必要とされます(都道府県によってはより早期を推奨)
- 決算変更届が未提出の事業年度がある場合、更新申請を受け付けてもらえないとされています。更新前に必ず確認が必要です
- 更新申請中に有効期間が満了しても、申請が受理されていれば許可があるものとして扱われます
- 許可が失効した場合は新規申請が必要となり、許可番号も変わります
- 許可失効中に軽微な工事を超える工事を請け負うと無許可営業として 3 年以下の拘禁刑または 300 万円以下の罰金の対象となる可能性があります(令和7年6月1日施行の刑法等改正により「懲役」から「拘禁刑」に統一)
- 更新申請費用は知事許可:許可手数料 50,000円・大臣許可:登録免許税 50,000円(更新の場合)
- 決算変更届・変更届・更新申請は継続的な管理が必要です
更新申請の書類・手続きの詳細は都道府県によって異なるため、申請先窓口への確認および行政書士等の専門家への相談をおすすめします。
関連ガイド
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