宇宙ロケットの打上げ及び特定人工衛星の管理に関する法律
この法令の概要
第一条
この法律は、宇宙基本法(平成二十年法律第四十三号)の基本理念(以下単に「基本理念」という。)にのっとり、我が国における人工衛星等の打上げ及び人工衛星の管理に係る許可に関する制度並びに人工衛星等の落下等により生ずる損害の賠償に関する制度を設けることにより、宇宙の開発及び利用に関する諸条約を的確かつ円滑に実施するとともに、公共の安全を確保し、あわせて、当該損害の被害者の保護を図り、もって国民生活の向上及び経済社会の発展に寄与することを目的とする。
第二条
この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
第三条
国は、この法律の施行に当たっては、宇宙基本法第十六条に規定する民間事業者による宇宙開発利用の促進に関する施策の一環として、我が国の人工衛星等の打上げ及び人工衛星の管理に関係する産業の技術力及び国際競争力の強化を図るよう適切な配慮をするものとする。
第四条
国内に所在し、又は日本国籍を有する船舶若しくは航空機に搭載された打上げ施設を用いて人工衛星等の打上げを行おうとする者は、その都度、内閣総理大臣の許可を受けなければならない。
前項の許可を受けようとする者は、内閣府令で定めるところにより、次に掲げる事項を記載した申請書に内閣府令で定める書類を添えて、これを内閣総理大臣に提出しなければならない。
第五条
次の各号のいずれかに該当する者は、前条第一項の許可を受けることができない。
第六条
内閣総理大臣は、第四条第一項の許可の申請が次の各号のいずれにも適合していると認めるときでなければ、同項の許可をしてはならない。
第七条
第四条第一項の許可を受けた者(以下「打上げ実施者」という。)は、同条第二項第二号から第五号までに掲げる事項を変更しようとするとき(ロケット安全基準の変更があった場合において当該許可に係る人工衛星の打上げ用ロケットの設計がロケット安全基準に適合しなくなったとき及び型式別施設安全基準に変更があった場合において当該許可に係る打上げ施設が型式別施設安全基準に適合しなくなったときを含む。)は、内閣府令で定めるところにより、内閣総理大臣の許可を受けなければならない。
ただし、内閣府令で定める軽微な変更については、この限りでない。
打上げ実施者は、第四条第二項第一号若しくは第六号に掲げる事項に変更があったとき又は前項ただし書の内閣府令で定める軽微な変更をしたときは、遅滞なく、その旨を内閣総理大臣に届け出なければならない。
前条の規定は、第一項の許可について準用する。
第八条
打上げ実施者は、人工衛星等の打上げを行うに当たっては、当該人工衛星等の打上げに係る人工衛星の打上げ用ロケットを第四条第一項の許可に係る設計に合致するようにしなければならない。
打上げ実施者は、人工衛星等の打上げを行うに当たっては、災害その他やむを得ない事由のある場合を除くほか、第四条第一項の許可に係るロケット打上げ計画の定めるところに従わなければならない。
第九条
打上げ実施者は、損害賠償担保措置を講じていなければ、第四条第一項の許可を受けた人工衛星等の打上げを行ってはならない。
前項に規定する「損害賠償担保措置」とは、ロケット落下等損害賠償責任保険契約及びロケット落下等損害賠償補償契約(特定ロケット落下等損害に係るものに限る。)の締結若しくは供託であって、その措置により、人工衛星の打上げ用ロケットの設計、打上げ施設の場所その他の事情を勘案し、ロケット落下等損害の被害者の保護を図る観点から適切なものとして内閣府令で定める金額(第四十条第一項及び第二項において「賠償措置額」という。)をロケット落下等損害の賠償に充てることができるものとして内閣総理大臣の承認を受けたもの又はこれらに相当する措置であって内閣総理大臣の承認を受けたもの(同条第二項において「相当措置」という。)をいう。
第十条
打上げ実施者が第四条第一項の許可を受けた人工衛星等の打上げに係る事業の譲渡を行う場合において、譲渡人及び譲受人があらかじめ当該譲渡及び譲受けについて内閣府令で定めるところにより内閣総理大臣の認可を受けたときは、譲受人は、打上げ実施者のこの法律の規定による地位を承継する。
打上げ実施者である法人が合併により消滅することとなる場合において、あらかじめ当該合併について内閣府令で定めるところにより内閣総理大臣の認可を受けたときは、合併後存続する法人又は合併により設立された法人は、打上げ実施者のこの法律の規定による地位を承継する。
打上げ実施者である法人が分割により第四条第一項の許可を受けた人工衛星等の打上げに係る事業を承継させる場合において、あらかじめ当該分割について内閣府令で定めるところにより内閣総理大臣の認可を受けたときは、分割により当該事業を承継した法人は、打上げ実施者のこの法律の規定による地位を承継する。
第五条及び第六条(第三号(ロケット打上げ計画を実行する能力に係る部分に限る。)に係る部分に限る。)の規定は、前三項の認可について準用する。
打上げ実施者が第四条第一項の許可を受けた人工衛星等の打上げに係る事業の譲渡を行い、又は打上げ実施者である法人が合併により消滅することとなり、若しくは分割により当該事業を承継させる場合において、第一項から第三項までの認可をしない旨の処分があったとき(これらの認可の申請がない場合にあっては、当該事業の譲渡、合併又は分割があったとき)は、同条第一項の許可は、その効力を失う。
第十一条
前条第五項の規定によるほか、打上げ実施者が次の各号のいずれかに該当することとなったときは、第四条第一項の許可は、その効力を失う。
この場合において、当該各号に定める者は、当該各号に該当することとなった日から三十日以内に、その旨を内閣総理大臣に届け出なければならない。
第十二条
内閣総理大臣は、打上げ実施者が次の各号のいずれかに該当するときは、第四条第一項の許可を取り消すことができる。
第十三条
内閣総理大臣は、申請により、人工衛星の打上げ用ロケットの設計について型式認定を行う。
前項の型式認定を受けようとする者は、内閣府令で定めるところにより、次に掲げる事項を記載した申請書に人工衛星の打上げ用ロケットの設計がロケット安全基準に適合していることを証する書類その他内閣府令で定める書類を添えて、これを内閣総理大臣に提出しなければならない。
内閣総理大臣は、第一項の申請があったときは、その申請に係る人工衛星の打上げ用ロケットの設計がロケット安全基準に適合していると認めるときは、同項の型式認定をしなければならない。
第一項の型式認定は、申請者に型式認定番号が付された型式認定書を交付することによって行う。
第十四条
前条第一項の型式認定を受けた者は、同条第二項第二号に掲げる事項を変更しようとするとき(ロケット安全基準の変更があった場合において、当該型式認定を受けた人工衛星の打上げ用ロケットの設計がロケット安全基準に適合しなくなったときを含む。)は、内閣府令で定めるところにより、内閣総理大臣の認定を受けなければならない。
ただし、内閣府令で定める軽微な変更については、この限りでない。
前条第一項の型式認定を受けた者は、同条第二項第一号若しくは第三号に掲げる事項に変更があったとき又は前項ただし書の内閣府令で定める軽微な変更をしたときは、遅滞なく、その旨を内閣総理大臣に届け出なければならない。
前条第三項の規定は、第一項の認定について準用する。
第十五条
内閣総理大臣は、第十三条第一項の型式認定を受けた者が次の各号のいずれかに該当するときは、その型式認定を取り消すことができる。
第十三条第一項の型式認定を受けた者は、前項の規定により当該型式認定が取り消されたときは、遅滞なく、型式認定書を内閣総理大臣に返納しなければならない。
第十六条
内閣総理大臣は、申請により、国内に所在し、又は日本国籍を有する船舶若しくは航空機に搭載された打上げ施設について、これを用いて行う人工衛星等の打上げに係る人工衛星の打上げ用ロケットの型式(その設計が第十三条第一項の型式認定又は外国認定を受けたものに限る。)ごとに、適合認定を行う。
前項の適合認定を受けようとする者は、内閣府令で定めるところにより、次に掲げる事項を記載した申請書に打上げ施設が型式別施設安全基準に適合していることを証する書類その他内閣府令で定める書類を添えて、これを内閣総理大臣に提出しなければならない。
内閣総理大臣は、第一項の申請があったときは、その申請に係る打上げ施設が型式別施設安全基準に適合していると認めるときは、同項の適合認定をしなければならない。
第一項の適合認定は、申請者に適合認定番号が付された打上げ施設認定書を交付することによって行う。
第十七条
前条第一項の適合認定を受けた者は、同条第二項第二号又は第四号に掲げる事項を変更しようとするとき(型式別施設安全基準の変更があった場合において、当該適合認定を受けた打上げ施設が型式別施設安全基準に適合しなくなったときを含む。)は、内閣府令で定めるところにより、内閣総理大臣の認定を受けなければならない。
ただし、内閣府令で定める軽微な変更については、この限りでない。
前条第一項の適合認定を受けた者は、同条第二項第一号若しくは第五号に掲げる事項に変更があったとき又は前項ただし書の内閣府令で定める軽微な変更をしたときは、遅滞なく、その旨を内閣総理大臣に届け出なければならない。
前条第三項の規定は、第一項の認定について準用する。
第十八条
内閣総理大臣は、第十六条第一項の適合認定を受けた者が次の各号のいずれかに該当するときは、その適合認定を取り消すことができる。
第十六条第一項の適合認定を受けた者は、前項の規定により当該適合認定が取り消されたときは、遅滞なく、打上げ施設認定書を内閣総理大臣に返納しなければならない。
第十九条
国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(以下「機構」という。)が、その行った人工衛星の打上げ用ロケットの設計について第十三条第一項の型式認定の申請を行うときは、同条第二項の規定にかかわらず、当該申請に係る記載事項又は添付書類の一部を省略する手続その他の内閣府令で定める簡略化された手続によることができる。
機構が、その管理し、及び運営する打上げ施設について第十六条第一項の適合認定の申請を行うときは、同条第二項の規定にかかわらず、当該申請に係る記載事項又は添付書類の一部を省略する手続その他の内閣府令で定める簡略化された手続によることができる。
第二十条
国内に所在し、又は日本国籍を有する船舶若しくは航空機若しくは我が国が管轄権を有する人工衛星として内閣府令で定めるものに搭載された人工衛星管理設備(以下「国内等の人工衛星管理設備」という。)を用いて人工衛星の管理を行おうとする者は、人工衛星ごとに、内閣総理大臣の許可を受けなければならない。
前項の許可を受けようとする者は、内閣府令で定めるところにより、次に掲げる事項を記載した申請書に内閣府令で定める書類を添えて、これを内閣総理大臣に提出しなければならない。
第二十一条
次の各号のいずれかに該当する者は、前条第一項の許可を受けることができない。
第二十二条
内閣総理大臣は、第二十条第一項の許可の申請が次の各号のいずれにも適合していると認めるときでなければ、同項の許可をしてはならない。
第二十三条
第二十条第一項の許可を受けた者(以下「人工衛星管理者」という。)は、同条第二項第四号から第八号までに掲げる事項を変更しようとするときは、内閣府令で定めるところにより、内閣総理大臣の許可を受けなければならない。
ただし、内閣府令で定める軽微な変更については、この限りでない。
人工衛星管理者は、第二十条第二項第一号から第三号まで若しくは第九号に掲げる事項に変更があったとき又は前項ただし書の内閣府令で定める軽微な変更をしたときは、遅滞なく、その旨を内閣総理大臣に届け出なければならない。
前条の規定は、第一項の許可について準用する。
第二十四条
人工衛星管理者は、人工衛星の管理を行うに当たっては、災害その他やむを得ない事由のある場合を除くほか、第二十条第一項の許可に係る管理計画の定めるところに従わなければならない。
第二十五条
人工衛星管理者は、第二十条第一項の許可に係る人工衛星の他の物体との衝突その他の事故の発生により、同項の許可に係る終了措置を講ずることなく人工衛星の管理ができなくなり、かつ、回復する見込みがないときは、内閣府令で定めるところにより、速やかに、その旨、当該事故の状況及び当該事故の発生後の人工衛星の位置の特定に資するものとして内閣府令で定める事項を内閣総理大臣に届け出なければならない。
この場合において、同項の許可は、その効力を失う。
第二十六条
人工衛星管理者が国内等の人工衛星管理設備を用いて人工衛星の管理を行おうとする者に第二十条第一項の許可を受けた人工衛星の管理に係る事業の譲渡を行う場合において、譲渡人及び譲受人があらかじめ当該譲渡及び譲受けについて内閣府令で定めるところにより内閣総理大臣の認可を受けたときは、譲受人は、人工衛星管理者のこの法律の規定による地位を承継する。
人工衛星管理者が、国内等の人工衛星管理設備によらずに人工衛星の管理を行おうとする者に第二十条第一項の許可を受けた人工衛星の管理に係る事業の譲渡を行うときは、内閣府令で定めるところにより、あらかじめ、内閣総理大臣にその旨を届け出なければならない。
人工衛星管理者である法人が合併により消滅することとなる場合において、あらかじめ当該合併について内閣府令で定めるところにより内閣総理大臣の認可を受けたときは、合併後存続する法人又は合併により設立された法人は、人工衛星管理者のこの法律の規定による地位を承継する。
人工衛星管理者である法人が分割により第二十条第一項の許可を受けた人工衛星の管理に係る事業を承継させる場合において、あらかじめ当該分割について内閣府令で定めるところにより内閣総理大臣の認可を受けたときは、分割により当該事業を承継した法人は、人工衛星管理者のこの法律の規定による地位を承継する。
第二十一条及び第二十二条(第三号(管理計画を実行する能力に係る部分に限る。)に係る部分に限る。)の規定は、第一項及び前二項の認可について準用する。
人工衛星管理者が第二十条第一項の許可を受けた人工衛星の管理に係る事業の譲渡を行い、又は人工衛星管理者である法人が合併により消滅することとなり、若しくは分割により当該事業を承継させる場合において、第一項、第三項又は第四項の認可をしない旨の処分があったとき(これらの認可の申請がない場合にあっては、当該事業の譲渡、合併又は分割があったとき)は、同条第一項の許可は、その効力を失うものとし、その譲受人(第二項に規定する事業の譲渡に係る譲受人を除く。)、合併後存続する法人若しくは合併により設立された法人又は分割により当該事業を承継した法人は、当該処分があった日(これらの認可の申請がない場合にあっては、当該事業の譲渡、合併又は分割の日)から百二十日以内に、同条第一項の許可に係る終了措置を講じなければならない。
この場合において、当該終了措置が完了するまでの間(前条に規定する場合にあっては、同条の規定による届出があるまでの間)は、これらの者を人工衛星管理者とみなして、第二十四条、前条前段、第三十一条、第三十二条及び第三十三条第三項の規定(これらの規定に係る罰則を含む。)を適用する。
第二十七条
人工衛星管理者が死亡したときは、相続人は、遅滞なく、その旨を内閣総理大臣に届け出なければならない。
人工衛星管理者が死亡したときは、第二十条第一項の許可は、その効力を失うものとし、その死亡時代理人は、当該人工衛星の管理に係る事業の譲渡について前条第一項の認可を受けた場合を除き、その死亡の日から百二十日以内に、第二十条第一項の許可に係る終了措置を講じなければならない。
この場合において、当該事業の譲渡が行われ、又は当該終了措置が完了するまでの間(第二十五条に規定する場合にあっては、同条の規定による届出があるまでの間)は、その死亡時代理人を人工衛星管理者とみなして、第二十四条、第二十五条前段、前条第一項及び第五項、第三十一条、第三十二条並びに第三十三条第三項の規定(これらの規定に係る罰則を含む。)を適用する。
第二十八条
人工衛星管理者は、第二十条第一項の許可に係る管理計画の定めるところにより人工衛星の管理を終了しようとするときは、内閣府令で定めるところにより、あらかじめ、その旨を内閣総理大臣に届け出るとともに、同項の許可に係る終了措置を講じなければならない。
前項の規定により終了措置が講じられたときは、第二十条第一項の許可は、その効力を失う。
第二十九条
人工衛星管理者である法人が合併以外の事由により解散したときは、その清算人又は破産管財人は、遅滞なく、その旨を内閣総理大臣に届け出なければならない。
人工衛星管理者である法人が合併以外の事由により解散したときは、第二十条第一項の許可は、その効力を失うものとし、その清算法人(清算中若しくは特別清算中の法人又は破産手続開始後の法人をいう。以下この項において同じ。)は、当該人工衛星の管理に係る事業の譲渡について第二十六条第一項の認可を受けた場合を除き、その解散の日から百二十日以内に、第二十条第一項の許可に係る終了措置を講じなければならない。
この場合において、当該事業の譲渡が行われ、又は当該終了措置が完了するまでの間(第二十五条に規定する場合にあっては、同条の規定による届出があるまでの間)は、その清算法人を人工衛星管理者とみなして、第二十四条、第二十五条前段、第二十六条第一項及び第五項、第三十一条、第三十二条並びに第三十三条第三項の規定(これらの規定に係る罰則を含む。)を適用する。
第三十条
内閣総理大臣は、人工衛星管理者が次の各号のいずれかに該当するときは、第二十条第一項の許可を取り消すことができる。
人工衛星管理者が前項の規定により第二十条第一項の許可を取り消されたときは、当該人工衛星の管理に係る事業の譲渡について第二十六条第一項の認可を受けた場合を除き、その取消しの日から百二十日以内に、第二十条第一項の許可に係る終了措置を講じなければならない。
この場合において、当該事業の譲渡が行われ、又は当該終了措置が完了するまでの間(第二十五条に規定する場合にあっては、同条の規定による届出があるまでの間)は、その者を人工衛星管理者とみなして、第二十四条、第二十五条前段、第二十六条第一項及び第五項、次条、第三十二条並びに第三十三条第三項の規定(これらの規定に係る罰則を含む。)を適用する。
第三十一条
内閣総理大臣は、この法律の施行に必要な限度において、打上げ実施者、第十三条第一項の型式認定を受けた者、第十六条第一項の適合認定を受けた者若しくは人工衛星管理者に対し必要な報告を求め、又はその職員に、これらの者の事務所その他の事業所に立ち入り、これらの者の帳簿、書類その他の物件を検査させ、若しくは関係者に質問させることができる。
前項の規定による立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者の請求があったときは、これを提示しなければならない。
第一項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。
第三十二条
内閣総理大臣は、基本理念にのっとり、打上げ実施者、第十三条第一項の型式認定を受けた者、第十六条第一項の適合認定を受けた者又は人工衛星管理者に対し、宇宙の開発及び利用に関する諸条約の的確かつ円滑な実施及び公共の安全の確保を図るため、必要な指導、助言及び勧告をすることができる。
第三十三条
内閣総理大臣は、第十三条第一項の型式認定を受けた人工衛星の打上げ用ロケットの設計がロケット安全基準に適合せず、又はロケット安全基準に適合しなくなるおそれがあると認めるときは、当該型式認定を受けた者に対し、ロケット安全基準に適合させるため、又はロケット安全基準に適合しなくなるおそれをなくするために必要な設計の変更を命ずることができる。
内閣総理大臣は、第十六条第一項の適合認定を受けた打上げ施設が型式別施設安全基準に適合せず、又は型式別施設安全基準に適合しなくなるおそれがあると認めるときは、当該適合認定を受けた者に対し、型式別施設安全基準に適合させるため、又は型式別施設安全基準に適合しなくなるおそれをなくするために必要な措置をとるべきことを命ずることができる。
内閣総理大臣は、人工衛星管理者が第二十四条の規定に違反していると認めるときは、当該人工衛星管理者に対し、当該違反を是正するため必要な措置をとるべきことを命ずることができる。
第三十四条
第四条第一項、第七条第一項、第二十条第一項若しくは第二十三条第一項の許可又は第十条第一項から第三項まで若しくは第二十六条第一項、第三項若しくは第四項の認可には、条件を付し、及びこれを変更することができる。
前項の条件は、許可又は認可に係る事項の確実な実施を図るため必要な最小限度のものに限り、かつ、許可又は認可を受ける者に不当な義務を課することとなるものであってはならない。
第三十五条
国内に所在し、又は日本国籍を有する船舶若しくは航空機に搭載された打上げ施設を用いて人工衛星等の打上げを行う者は、当該人工衛星等の打上げに伴いロケット落下等損害を与えたときは、その損害を賠償する責任を負う。
第三十六条
前条の場合において、同条の規定により損害を賠償する責任を負うべき人工衛星等の打上げを行う者以外の者は、その損害を賠償する責任を負わない。
ロケット落下等損害については、製造物責任法(平成六年法律第八十五号)の規定は、適用しない。
第一項の規定は、原子力損害の賠償に関する法律(昭和三十六年法律第百四十七号)の適用を排除するものと解してはならない。
第三十七条
前二条の規定にかかわらず、ロケット落下等損害の発生に関して天災その他の不可抗力が競合したときは、裁判所は、損害賠償の責任及び額を定めるについて、これをしん酌することができる。
第三十八条
第三十五条の場合において、他にその損害の発生の原因について責任を負うべき者があるときは、同条の規定により損害を賠償した者は、その者に対して求償権を有する。
ただし、当該責任を負うべき者が当該人工衛星等の打上げの用に供された資材その他の物品又は役務の提供をした者(当該人工衛星等の打上げの用に供された打上げ施設を管理し、及び運営する者を除く。)であるときは、当該損害がその者又はその者の従業者の故意により生じたものである場合に限り、その者に対して求償権を有する。
前項の規定は、求償権に関し書面による特約をすることを妨げない。
第三十九条
ロケット落下等損害の被害者は、その損害賠償請求権に関し、ロケット落下等損害賠償責任保険契約の保険金について、他の債権者に先立って弁済を受ける権利を有する。
被保険者は、ロケット落下等損害の被害者に対する損害賠償額について、自己が支払った限度又は当該被害者の承諾があった限度においてのみ、保険者に対して保険金の支払を請求することができる。
ロケット落下等損害賠償責任保険契約の保険金請求権は、これを譲り渡し、担保に供し、又は差し押さえることができない。
ただし、ロケット落下等損害の被害者がその損害賠償請求権に関し差し押さえる場合は、この限りでない。
第四十条
政府は、打上げ実施者を相手方として、打上げ実施者の特定ロケット落下等損害の賠償の責任が発生した場合において、これを打上げ実施者が賠償することにより生ずる損失を当該特定ロケット落下等損害の賠償に充てられる第九条第二項に規定する損害賠償担保措置(以下単に「損害賠償担保措置」という。)の賠償措置額に相当する金額を超えない範囲内で政府が補償することを約するロケット落下等損害賠償補償契約を締結することができる。
前項に定めるもののほか、政府は、打上げ実施者を相手方として、打上げ実施者のロケット落下等損害の賠償の責任が発生した場合において、ロケット落下等損害賠償責任保険契約、同項のロケット落下等損害賠償補償契約その他のロケット落下等損害を賠償するための措置によっては埋めることができないロケット落下等損害を打上げ実施者が賠償することにより生ずる損失を、我が国の人工衛星等の打上げに関係する産業の国際競争力の強化の観点から措置することが適当なものとして内閣府令で定める金額から当該打上げ実施者のロケット落下等損害の賠償に充てられる損害賠償担保措置の賠償措置額に相当する金額(当該ロケット落下等損害について相当措置が講じられている場合にあっては、当該賠償措置額に相当する金額又は当該相当措置により当該ロケット落下等損害の賠償に充てることができる金額のいずれか多い金額)を控除した金額を超えない範囲内で政府が補償することを約するロケット落下等損害賠償補償契約を締結することができる。
前条の規定は、ロケット落下等損害賠償補償契約に基づく補償金について準用する。
第四十一条
ロケット落下等損害賠償補償契約の期間は、その締結の時から当該ロケット落下等損害賠償補償契約に係る人工衛星等の打上げを終える時までとする。
第四十二条
政府がロケット落下等損害賠償補償契約により補償する金額は、当該ロケット落下等損害賠償補償契約の期間内における人工衛星等の打上げにより与えたロケット落下等損害を打上げ実施者が賠償することにより生ずる損失について当該ロケット落下等損害賠償補償契約に係る契約金額までとする。
第四十三条
政府は、一会計年度内に締結するロケット落下等損害賠償補償契約に係る契約金額の合計額が会計年度ごとに国会の議決を経た金額を超えない範囲内で、ロケット落下等損害賠償補償契約を締結するものとする。
第四十四条
補償金の支払を受ける権利は、これを行使することができる時から三年を経過したときは、時効によって消滅する。
第四十五条
政府は、ロケット落下等損害賠償補償契約により補償した場合において、当該ロケット落下等損害賠償補償契約の相手方である打上げ実施者が第三者に対して求償権を有するときは、次に掲げる金額のうちいずれか少ない金額を限度として当該求償権を取得する。
第四十六条
政府は、ロケット落下等損害賠償補償契約に基づき補償金を支払った場合において、当該ロケット落下等損害賠償補償契約の相手方である打上げ実施者が次の各号のいずれかに該当するときは、当該打上げ実施者から、政令で定めるところにより、その返還をさせるものとする。
第四十七条
この節に規定する政府の業務は、内閣総理大臣が管掌する。
内閣総理大臣は、ロケット落下等損害賠償補償契約を締結しようとするときは、あらかじめ、財務大臣に協議しなければならない。
第四十八条
政府は、政令で定めるところにより、ロケット落下等損害賠償補償契約に基づく業務の一部を保険者に委託することができる。
内閣総理大臣は、前項の規定による委託をしたときは、委託を受けた者の名称その他内閣府令で定める事項を告示しなければならない。
第四十九条
損害賠償担保措置としての供託は、打上げ実施者の主たる事務所(国内に事務所がない場合にあっては、第四条第一項の許可に係る打上げ施設の場所(船舶に搭載された打上げ施設にあっては当該船舶の船籍港の所在地、航空機に搭載された打上げ施設にあっては当該航空機の定置場の所在地))の最寄りの法務局又は地方法務局に、金銭又は内閣府令で定める有価証券(社債、株式等の振替に関する法律(平成十三年法律第七十五号)第二百七十八条第一項に規定する振替債を含む。次条及び第五十一条において同じ。)によりするものとする。
第五十条
ロケット落下等損害の被害者は、その損害賠償請求権に関し、前条の規定により打上げ実施者が供託した金銭又は有価証券について、他の債権者に先立って弁済を受ける権利を有する。
第五十一条
打上げ実施者は、次に掲げる場合においては、内閣総理大臣の承認を受けて、第四十九条の規定により供託した金銭又は有価証券を取り戻すことができる。
第五十二条
この節に定めるもののほか、供託に関する事項は、内閣府令・法務省令で定める。
第五十三条
国内等の人工衛星管理設備を用いて人工衛星の管理を行う者は、当該人工衛星の管理に伴い人工衛星落下等損害を与えたときは、その損害を賠償する責任を負う。
第五十四条
前条の規定にかかわらず、人工衛星落下等損害の発生に関して天災その他の不可抗力が競合したときは、裁判所は、損害賠償の責任及び額を定めるについて、これをしん酌することができる。
第五十五条
内閣総理大臣は、第四条第二項第二号、第六条第一号若しくは第二号又は第二十二条第二号若しくは第三号の内閣府令を制定し、又は改廃しようとするときは、あらかじめ、宇宙政策委員会の意見を聴かなければならない。
第五十六条
内閣総理大臣は、第九条第二項又は第四十条第二項の内閣府令を制定し、又は改廃しようとするときは、あらかじめ、財務大臣に協議しなければならない。
第五十七条
国が行う人工衛星等の打上げについては、第四条第一項の規定は、適用しない。
国が行う人工衛星の管理については、第二十条第一項の規定は、適用しない。
第五十八条
この法律の規定に基づき命令を制定し、又は改廃する場合においては、その命令で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)を定めることができる。
第五十九条
この法律に定めるもののほか、この法律の実施のための手続その他この法律の施行に関し必要な事項は、内閣府令で定める。
第六十条
次の各号のいずれかに該当する者は、三年以下の拘禁刑若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
第六十一条
次の各号のいずれかに該当する者は、一年以下の拘禁刑若しくは百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
第六十二条
次の各号のいずれかに該当する者は、百万円以下の罰金に処する。
第六十三条
次の各号のいずれかに該当する者は、五十万円以下の罰金に処する。
第六十四条
法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関して第六十条から前条までの違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても、各本条の罰金刑を科する。
第六十五条
第十一条、第二十七条第一項又は第二十九条第一項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者は、十万円以下の過料に処する。
第一条
この法律は、公布の日から起算して二年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
第二条
第四条第一項又は第二十条第一項の許可を受けようとする者は、この法律の施行前においても、第四条第二項又は第二十条第二項の規定の例により、その申請を行うことができる。
第十三条第一項の型式認定又は第十六条第一項の適合認定を受けようとする者(機構を除く。)は、この法律の施行前においても、第十三条第二項又は第十六条第二項の規定の例により、その申請を行うことができる。
機構は、その行った人工衛星の打上げ用ロケットの設計について、この法律の施行前においても、第十九条第一項の規定の例により、第十三条第一項の型式認定の申請を行うことができる。
機構は、その管理し、及び運営する打上げ施設について、この法律の施行前においても、第十九条第二項の規定の例により、第十六条第一項の適合認定の申請を行うことができる。
第三条
内閣総理大臣は、第四条第二項第二号、第六条第一号若しくは第二号又は第二十二条第二号若しくは第三号の内閣府令を制定しようとするときは、この法律の施行前においても、宇宙政策委員会の意見を聴くことができる。
内閣総理大臣は、第九条第二項又は第四十条第二項の内閣府令を制定しようとするときは、この法律の施行前においても、財務大臣に協議することができる。
第四条
この法律の施行の際現に行われている人工衛星の管理については、第二十条第一項の規定は、適用しない。
第五条
政府は、この法律の施行後五年を経過した場合において、この法律の施行の状況について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。
第十条
この附則に定めるもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。
第一条
この法律は、公布の日から起算して三月を経過した日から施行する。
ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
第二条
この法律(前条各号に掲げる規定にあっては、当該規定。以下この条及び次条において同じ。)の施行の日前に、この法律による改正前の法律又はこれに基づく命令の規定(欠格条項その他の権利の制限に係る措置を定めるものに限る。)に基づき行われた行政庁の処分その他の行為及び当該規定により生じた失職の効力については、なお従前の例による。
第三条
この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第七条
政府は、会社法(平成十七年法律第八十六号)及び一般社団法人及び一般財団法人に関する法律(平成十八年法律第四十八号)における法人の役員の資格を成年被後見人又は被保佐人であることを理由に制限する旨の規定について、この法律の公布後一年以内を目途として検討を加え、その結果に基づき、当該規定の削除その他の必要な法制上の措置を講ずるものとする。
第一条
この法律は、公布の日から起算して六月を経過した日から施行する。
第一条
この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
ただし、第二条及び附則第四条の規定は、公布の日から施行する。
第四条
前二条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。