特定漁船員の労働時間、休日及び定員に関する政令
第一条
この政令において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
第二条
特定漁船員の一日当たりの労働時間は、八時間以内とする。
ただし、特定漁船漁ろう員の操業期間における労働時間については、この限りでない。
特定漁船員の一週間当たりの労働時間は、一年三月を超えない範囲内において特定漁船の船舶所有者が就業規則その他これに準ずるものにより定める期間又は労働協約により定められる期間(次条第一項において「対象労働期間」という。)について平均四十時間以内とする。
この場合において、特定漁船漁ろう員の一週間当たりの労働時間については、操業期間を除いて算定するものとする。
第三条
特定漁船の船舶所有者が特定漁船員に与えるべき休日は、対象労働期間について一週間当たり平均一日以上とする。
この場合において、特定漁船漁ろう員に与えるべき休日の日数については、操業期間を除いて算定するものとする。
特定漁船の船舶所有者は、前項の規定により休日を与えるべき特定漁船員が当該休日を与えられる前に解雇され、又は退職したときは、当該特定漁船員に与えるべき休日の日数に応じ、国土交通省令で定める休日手当を支払わなければならない。
第四条
特定漁船の船舶所有者は、航海期間において休息時間を一日について分割して特定漁船員に与える場合には、休息時間のうち、いずれかの休息時間を六時間以上としなければならない。
ただし、特定漁船漁ろう員の操業期間における休息時間については、この限りでない。
特定漁船の船舶所有者は、操業期間においては、特定漁船漁ろう員を一日につき八時間以上(操業指揮者が操業のため臨時の必要があると認める場合にあっては、二日につき十六時間以上)休息させるものとする。
前項の規定にかかわらず、国土交通省令で定める母船式漁業に従事する特定漁船の船舶所有者は、操業期間においては、特定漁船漁ろう員を一日につき十時間以上(操業指揮者が操業のため臨時の必要があると認める場合にあっては、二日につき二十時間以上)休息させるものとし、この場合における休息時間の分割その他の休息時間の付与の方法その他必要な事項は、国土交通省令で定める。
第五条
特定漁船の船舶所有者は、その船長が臨時の必要があると認めるときは、その船長をして、第二条の規定による労働時間の制限を超えて特定漁船員を作業に従事させ、又は第三条第一項若しくは前条第一項の規定にかかわらず、休日若しくは休息時間において特定漁船員を作業に従事させることができる。
第六条
特定漁船の船舶所有者は、前条の規定により特定漁船員が第二条の規定による労働時間の制限を超えて、又は休日において作業に従事したときは、国土交通省令で定める割増手当を支払わなければならない。
第七条
特定漁船の船舶所有者は、その船長をして、国土交通省令で定めるところにより、船内に記録簿を備え置かせ、操業開始日及び操業終了日並びに特定漁船員の労働時間、休日及び前条の割増手当に関する事項を記載させなければならない。
第八条
第二条から前条までの規定は、特定漁船員が次に掲げる作業に従事する場合には、適用しない。
特定漁船の船舶所有者は、特定漁船員が航海期間における休日又は休息時間において前項各号に掲げる作業に従事したときは、その船長をして、当該作業の終了後できる限り速やかに当該特定漁船員を休息させるよう努めなければならない。
第九条
特定漁船の船舶所有者は、国土交通省令で定める場合を除き、第二条第一項の規定を遵守するために必要な特定漁船員の定員を定めて、その員数以上の特定漁船員を乗り組ませなければならない。
ただし、航海中に欠員を生じたときは、遅滞なくその欠員を補充することをもって足りるものとする。
第十条
特定漁船の船舶所有者が第三条第二項、第六条又は前条の規定に違反したときは、当該違反行為をした者は、六月以下の拘禁刑又は三十万円以下の罰金に処する。
特定漁船の船舶所有者の代表者、代理人、使用人その他の従業者が、その船舶所有者の業務に関し、前項の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その船舶所有者に対して同項の罰金刑を科する。