予備自衛官等の職務の円滑な遂行を図るための国家公務員及び地方公務員の兼業の特例に関する法律

法令番号:令和八年法律第四十号 公布日:2026-06-17 法令種別:法律 法令ID:508AC0000000040

第一条

(目的)
1

この法律は、予備自衛官等の職務の重要性に鑑み、国家公務員及び地方公務員が予備自衛官等の兼業を行う場合における国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)、地方公務員法(昭和二十五年法律第二百六十一号)等の特例を定め、予備自衛官等が招集に応ずるための環境を整備するとともに、その職務の重要性に対する国民の関心と理解を深めることにより、その職務の円滑な遂行を図り、もって予備自衛官等の継続的かつ安定的な確保に資することを目的とする。

第二条

(定義)
1

この法律において次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

 予備自衛官等 予備自衛官(自衛隊法(昭和二十九年法律第百六十五号)第七十条第一項各号の規定による招集命令を受け、同条第三項の規定により自衛官となっている者を含む。次条第一項第三号において同じ。)、即応予備自衛官(同法第七十五条の四第一項各号の規定による招集命令を受け、同条第三項の規定により自衛官となっている者を含む。次条第一項第三号において同じ。)及び予備自衛官補をいう。
 招集命令 自衛隊法第七十条第一項各号又は第七十五条の四第一項各号の規定による招集命令をいう。
 訓練招集命令 自衛隊法第七十一条第一項又は第七十五条の五第一項の規定による訓練招集命令をいう。
 教育訓練招集命令 自衛隊法第七十五条の十一第一項の規定による教育訓練招集命令をいう。
 一般職の国家公務員 国家公務員法第二条に規定する一般職に属する職員(非常勤職員(同法第六十条の二第一項に規定する短時間勤務の官職を占める職員を除く。)及び臨時的職員を除く。)をいう。
 裁判所職員 裁判所職員臨時措置法(昭和二十六年法律第二百九十九号)の適用を受ける裁判所職員(非常勤職員(同法において読み替えて準用する国家公務員法第六十条の二第一項に規定する短時間勤務の官職を占める職員を除く。)及び臨時的職員を除く。)をいう。
 自衛隊員 自衛隊法第二条第五項に規定する隊員(自衛官、予備自衛官等及びその他の非常勤の隊員(同法第四十一条の二第一項に規定する短時間勤務の官職を占める隊員を除く。)を除く。)をいう。
 一般職の地方公務員 地方公務員法第四条第一項に規定する一般職に属する職員(同法第三十八条第一項ただし書に規定する非常勤職員を除く。)をいう。
 勤務時間 一般職の国家公務員(行政執行法人(独立行政法人通則法(平成十一年法律第百三号)第二条第四項に規定する行政執行法人をいう。以下同じ。)の職員を除く。)にあっては一般職の職員の勤務時間、休暇等に関する法律(平成六年法律第三十三号。以下この号において「勤務時間法」という。)第十三条第一項に規定する正規の勤務時間を、行政執行法人の職員にあっては独立行政法人通則法第五十八条第一項の規定により規程で定める勤務時間を、裁判所職員にあっては裁判所職員臨時措置法において読み替えて準用する勤務時間法第十三条第一項に規定する正規の勤務時間を、自衛隊員にあっては自衛隊法第五十四条第二項の規定により防衛省令で定める勤務時間を、一般職の地方公務員(特定地方独立行政法人(地方独立行政法人法(平成十五年法律第百十八号)第二条第二項に規定する特定地方独立行政法人をいう。以下この号及び第六条第二項において同じ。)の職員を除く。)にあっては地方公務員法第二十四条第五項の規定により条例で定める勤務時間を、特定地方独立行政法人の職員にあっては地方独立行政法人法第五十二条第一項の規定により規程で定める勤務時間をいう。

第三条

(国家公務員法等の特例)
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一般職の国家公務員は、次の各号のいずれかに該当するときは、予備自衛官等の職務に従事すること(招集命令、訓練招集命令又は教育訓練招集命令を受け、これらの招集に応ずることを含む。第四項並びに第六条第一項及び第四項において同じ。)について、内閣官房令・防衛省令で定めるところにより、当該職員の所轄庁の長の承認を受けることができる。

 自衛隊法第三十五条の規定により予備自衛官補に採用されようとするとき。
 自衛隊法第六十七条第一項(同法第七十五条の八において準用する場合を含む。)の規定により予備自衛官又は即応予備自衛官に任用されようとするとき。
 自衛隊法第六十八条第二項(同法第七十五条の八において読み替えて準用する場合を含む。)の規定により予備自衛官又は即応予備自衛官として引き続いて任用されようとするとき。
 前三号に掲げる場合のほか、内閣官房令・防衛省令で定める場合に該当するとき。

行政執行法人の職員に対する前項の規定の適用については、同項中「内閣官房令・防衛省令で」とあるのは「行政執行法人の長が」と、「所轄庁の長」とあるのは「勤務する行政執行法人の長」とする。

第一項(前項の規定により読み替えて適用する場合を含む。次項において同じ。)の承認を受けた職員が、招集命令、訓練招集命令又は教育訓練招集命令を受け、その勤務時間において、これらの招集に応ずるため勤務しない場合には、その勤務しない時間については、国家公務員法第百一条第一項前段の規定は、適用しない。

第一項の承認を受けた職員が予備自衛官等の職務に従事することについては、国家公務員法第百四条の許可を要しない。

第一項の承認を受けた職員(行政執行法人の職員を除く。)が、招集命令を受け、その勤務時間において、当該招集に応ずるため勤務しない場合には、一般職の職員の給与に関する法律(昭和二十五年法律第九十五号)第十五条の規定にかかわらず、その勤務しない一時間につき、同法第十九条に規定する勤務一時間当たりの給与額を減額して給与を支給する。

第二項の規定により読み替えて適用する第一項の承認を受けた行政執行法人の職員が、招集命令を受け、その勤務時間において、当該招集に応ずるため勤務しない場合の給与の支給の基準については、独立行政法人通則法第五十七条第二項の規定にかかわらず、前項の規定を参酌して、行政執行法人が定めるものとする。

行政執行法人は、前項の基準を定めた場合は、これを主務大臣に届け出るとともに、公表しなければならない。

これを変更したときも、同様とする。

第四条

(裁判所職員への準用)
1

前条第一項及び第三項から第五項までの規定は、裁判所職員について準用する。

この場合において、同条第一項中「内閣官房令・防衛省令」とあるのは「最高裁判所規則」と、同条第三項及び第四項中「国家公務員法」とあるのは「裁判所職員臨時措置法において読み替えて準用する国家公務員法」と、同条第五項中「一般職の職員の給与に関する法律」とあるのは「裁判所職員臨時措置法において準用する一般職の職員の給与に関する法律」と読み替えるものとする。

第五条

(自衛隊員への準用等)
1

第三条第一項、第三項及び第四項の規定は、自衛隊員について準用する。

この場合において、同条第一項中「内閣官房令・防衛省令」とあるのは「防衛省令」と、「当該職員の所轄庁の長」とあるのは「防衛大臣」と、同条第三項中「国家公務員法第百一条第一項前段」とあるのは「自衛隊法第六十条第一項」と、同条第四項中「国家公務員法第百四条の許可」とあるのは「自衛隊法第六十三条の承認」と読み替えるものとする。

前項において読み替えて準用する第三条第一項の承認を受けた自衛隊員が、招集命令を受け、その勤務時間において、当該招集に応ずるため勤務しない場合の給与については、政令で定める。

第六条

(地方公務員法の特例)
1

一般職の地方公務員は、次の各号のいずれかに該当するときは、予備自衛官等の職務に従事することについて、当該職員の任命権者(地方公務員法第六条第一項に規定する任命権者及びその委任を受けた者をいう。第二号において同じ。)の承認を受けることができる。

 第三条第一項第一号から第三号までのいずれかに該当するとき。
 前号に掲げる場合のほか、任命権者が定める場合に該当するとき。

特定地方独立行政法人の職員に対する前項の規定の適用については、同項中「任命権者(地方公務員法第六条第一項に規定する任命権者及びその委任を受けた者をいう。第二号において同じ。)」とあるのは「勤務する特定地方独立行政法人の理事長又はその委任を受けた者」と、同項第二号中「任命権者」とあるのは「当該職員の勤務する特定地方独立行政法人の理事長又はその委任を受けた者」とする。

第一項(前項の規定により読み替えて適用する場合を含む。次項において同じ。)の承認を受けた職員が、招集命令、訓練招集命令又は教育訓練招集命令を受け、その勤務時間において、これらの招集に応ずるため勤務しない場合には、その勤務しない時間については、地方公務員法第三十五条の規定は、適用しない。

第一項の承認を受けた職員が予備自衛官等の職務に従事することについては、地方公務員法第三十八条第一項の許可を要しない。

第七条

(国の責務)
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国は、広報活動、啓発活動その他の活動を通じて、予備自衛官等の職務の重要性に対する国民の関心と理解を深めるよう努めなければならない。

第八条

(政令への委任)
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この法律に定めるもののほか、この法律の実施のため必要な事項は、政令で定める。