電気通信事業会計規則

法令番号:昭和六十年郵政省令第二十六号 公布日:1985-04-01 法令種別:府省令 カテゴリー:電気通信 所管:郵政省 法令ID:360M50001000026

この法令の概要

電気通信事業者が従うべき会計処理の基準を定めることを目的とします。対象は電気通信事業を営む者で、事業年度・会計原則・勘定科目および財務諸表の様式、有形固定資産の評価・減価償却・除却、たな卸資産の受払い、関連収益および関連費用の整理、並びに財務諸表の提出および会計情報の公表に関するルールを定める府省令です。

第一条

(目的)
1

この省令は、指定電気通信役務を提供する電気通信事業者(以下「指定電気通信役務提供事業者」という。)の会計の基準を確立するとともに、その財政状態及び経営成績を明らかにし、もつて指定電気通信役務に関する料金の適正な算定に資すること並びに特定ドメイン名電気通信役務を提供する電気通信事業者(以下「特定ドメイン名電気通信役務提供事業者」という。)並びに電気通信事業法(以下「法」という。)第三十条第一項の規定により指定された電気通信事業者及び法第三十三条第二項に規定する第一種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者(以下「禁止行為等規定適用事業者」という。)の会計の基準を確立するとともに、その財政状態及び経営成績を明らかにすることを目的とする。

第二条

(遵守義務)
1

指定電気通信役務提供事業者、特定ドメイン名電気通信役務提供事業者及び禁止行為等規定適用事業者(以下「事業者」という。)は、この省令の定めるところにより、その会計を整理しなければならない。

ただし、特別の理由がある場合には、総務大臣の許可を受けて、この省令の規定によらないことができる。

第三条

(事業年度)
1

事業者の事業年度は、一年又は六月とし、その始期は、一年のものにあつては四月一日とし、六月のものにあつては、四月一日及び十月一日とする。

特定ドメイン名電気通信役務提供事業者(当該特定ドメイン名電気通信役務提供事業者が指定電気通信役務提供事業者又は禁止行為等規定適用事業者である場合を除く。)に対する前項の規定の適用については、同項中「とし、その始期は、一年のものにあつては四月一日とし、六月のものにあつては、四月一日及び十月一日とする」とあるのは、「とする」とする。

第四条

(会計原則)
1

事業者は、次の各号に掲げる基準に従つてその会計を整理しなければならない。

 財政状態及び経営成績について、真実な内容を表示すること。
 すべての取引について、正規の簿記の原則に従つて、正確な会計帳簿を作成すること。
 会計方針を毎期継続して適用し、みだりにこれを変更しないこと。
 その他一般に公正妥当と認められる会計の原則に従うこと。

第五条

(勘定科目及び財務諸表)
1

事業者(次項に規定するものを除く。)は、別表第一によりその勘定科目を分類し、かつ、別表第二の様式により貸借対照表、損益計算書その他の財務諸表(指定電気通信役務損益明細表については指定電気通信役務提供事業者に限り、移動電気通信役務損益明細表については法第三十条第一項の規定により指定された電気通信事業者に限る。)を作成しなければならない。

この場合において、財務諸表のうち、附属明細書として記載すべきものは、次に掲げるものとする。

 固定資産等明細表
 関係会社投資明細表
 有価証券明細表
 社債明細表
 借入金等明細表
 引当金明細表
 資産除去債務明細表
 電気通信事業営業費用明細表
 削除
 指定電気通信役務損益明細表
十一 移動電気通信役務損益明細表
十二 その他重要事項明細表

第三条第二項に規定する特定ドメイン名電気通信役務提供事業者は、別表第一の二によりその勘定科目を分類し、かつ、別表第二の二の様式により貸借対照表及び損益計算書その他の財務諸表を作成しなければならない。

第六条

(電気通信事業以外の事業及びドメイン名関連事業以外の事業)
1

電気通信事業以外の事業に属する固定資産、収益又は費用であつて、別表第一及び別表第二に定めのないものについては、その内容を明示する科目を設けて整理しなければならない。

ドメイン名関連事業(入力されたドメイン名の一部又は全部に対応してアイ・ピー・アドレスを出力する機能を有する電気通信設備を電気通信事業者の通信の用に供する電気通信役務を提供する電気通信事業並びに当該電気通信役務の提供に関する契約の締結の媒介、取次ぎ及び代理の事業その他のドメイン名に関連する事業をいう。以下同じ。)以外の事業に属する固定資産、収益又は費用であつて、別表第一の二及び別表第二の二に定めのないものについては、その内容を明示する科目を設けて整理しなければならない。

第六条の二

(金額の表示の単位)
1

財務諸表に掲記される科目その他の事項の金額は、千円単位又は百万円単位をもつて表示することができる。

第七条

(有形固定資産の評価)
1

有形固定資産の貸借対照表価額は、当該有形固定資産の取得原価から減価償却累計額を控除した額とする。

前項の取得原価は、その取得に要した有効かつ適正な支出の額及び当該有形固定資産に係る資産除去債務(有形固定資産の取得、建設、開発又は通常の使用によつて生じる当該有形固定資産の除去に関する法律上の義務及びこれに準ずるものをいう。以下同じ。)の額に相当する額(資産除去債務を貸借対照表の負債の部に計上した場合に限る。)によらなければならない。

第八条

(工事負担金)
1

ケーブルその他の線路設備の工事に関する対価として事業者以外の者が提供した金銭又は資材(以下「工事負担金」という。)を充当して有形固定資産を建設した場合は、その資産の取得原価は、前条第二項の規定にかかわらず、取得に要した有効かつ適正な支出の額及び当該有形固定資産に係る資産除去債務の額に相当する額(資産除去債務を貸借対照表の負債の部に計上した場合に限る。)を加算した額から工事負担金の額を控除した額とすることができる。

第九条

(建設仮勘定)
1

建設により有形固定資産を取得するときは、その取得に直接要した有効な支出の額、適正な基準に基づいて算出した間接費及び当該有形固定資産に係る資産除去債務の額に相当する額(資産除去債務を貸借対照表の負債の部に計上した場合に限る。)を建設仮勘定に計上し、左に掲げる時期に、遅滞なく精算して、当該有形固定資産勘定に振り替えなければならない。

 建設工事完了前に使用を開始した資産(使用を開始した部分に限る。)については、その使用を開始したとき。
 その他の資産については、建設工事が完了したとき。

建設が短期間であり、かつ、建設に関する経理が容易な有形固定資産については、前項の規定にかかわらず、建設仮勘定に計上すべき額を直接、当該有形固定資産勘定に整理することができる。

第十条

(減価償却)
1

電気通信事業固定資産及びドメイン名関連事業固定資産の減価償却は、有形固定資産については定率法又は定額法により、無形固定資産については定額法により行わなければならない。

電気通信事業固定資産及びドメイン名関連事業固定資産に対する減価償却費の額は、その計上の都度、個々の資産に適正に配賦しなければならない。

ただし、個々の資産に配賦することが困難な場合は、耐用年数の異なる資産の区分ごとに配賦することができる。

第十一条

(共用固定資産の整理)
1

電気通信事業と電気通信事業以外の事業又はドメイン名関連事業とドメイン名関連事業以外の事業とに共用される固定資産は、適正な基準によりそれぞれの事業の勘定に整理しなければならない。

ただし、その基準によつて整理することが著しく困難な場合は、その全部を主たる用途の事業の勘定に整理することができる。

第十二条

(固定資産の除却)
1

有形固定資産を除却したときは、その資産の取得原価及び減価償却累計額をそれぞれの該当勘定から減額しなければならない。

前項の場合において、当該除却資産のうちに再使用又は売却の可能な物品があるときは、当該物品の価額を貯蔵品その他の勘定へ振り替えなければならない。

第一項の場合において、除却した資産の帳簿価額から貯蔵品その他の勘定に振り替えた額を控除した額及び除却に要した費用(貸借対照表に計上した資産除去債務に係る費用を除く。)は、固定資産除却費勘定に整理しなければならない。

第十三条

(たな卸資産の受払い)
1

たな卸資産の受払いは、継続記録法によつて整理しなければならない。

たな卸資産の払出価額は先入先出法、総平均法、移動平均法又は個別法により算定しなければならない。

第十四条

(予定受払単価法)
1

受払いの頻度が高く、かつ、種類、品質及び規格を同じくするたな卸資産については、事業年度ごとにあらかじめ適正に設定した受払単価をもつて整理することができる。

第十五条

(関連収益及び関連費用)
1

電気通信事業と電気通信事業以外の事業とに関連する収益及び費用は、別表第一に掲げる基準によるほか、適正な基準によりそれぞれの事業に配賦しなければならない。

ドメイン名関連事業とドメイン名関連事業以外の事業とに関連する収益及び費用は、適正な基準によりそれぞれの事業に配賦しなければならない。

二以上の種類(別表第二様式第15の表及び様式第16の表の役務の種類の欄に掲げる種類をいう。)の電気通信役務に関連する収益及び費用は、別表第二に掲げる基準によるほか、適正な基準によりそれぞれの役務に配賦しなければならない。

前三項の場合において、当該基準によつて配賦することが著しく困難なときは、その全部を主たる関連を有する事業又は役務に整理することができる。

第十六条

(財務諸表の提出)
1

事業者は、この省令の定めるところに従つて作成した財務諸表を、毎事業年度経過後三月以内に総務大臣に提出しなければならない。

第十七条

(電磁的方法による提出)
1

この省令の規定による書類の提出については、当該書類が電磁的記録で作成されている場合には、電磁的方法(電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法をいう。次項において同じ。)をもつて行うことができる。

前項の規定により書類の提出が電磁的方法によつて行われたときは、当該書類の提出を受けるべき者の使用に係る電子計算機に備えられたファイルへの記録がされた時に当該提出を受けるべき者に到達したものとみなす。

第十八条

(収支の状況その他会計に関する事項の公表)
1

法第三十条第六項の総務省令で定める事項は、別表第二の様式による次に掲げる財務諸表(指定電気通信役務損益明細表については指定電気通信役務提供事業者に限り、移動電気通信役務損益明細表については法第三十条第一項の規定により指定された電気通信事業者に限る。)に記載する事項とする。

 貸借対照表
 損益計算書
 個別注記表(株主資本等変動計算書に関する注記を除く。)
 固定資産等明細表
 関係会社投資明細表
 削除
 指定電気通信役務損益明細表
 移動電気通信役務損益明細表
 附帯事業損益明細表
 その他重要事項明細表(取締役、監査役及び執行役の重要な兼職の状況に限る。)

法第三十九条の三第三項の総務省令で定める事項は、別表第二の二の様式による次に掲げる財務諸表に記載する事項とする。

 貸借対照表
 損益計算書
 個別注記表(株主資本等変動計算書に関する注記を除く。)

法第三十条第六項又は第三十九条の三第三項の規定による電気通信役務に関する収支の状況その他会計に関する事項の公表は、毎事業年度ごとに、当該事業年度経過後三月以内に営業所その他の事業所に備え置き、公衆の縦覧に供するとともに、その備置きの日から七日以内にインターネットを利用することにより、行わなければならない。

前項の公表は、同項の備置きの日から起算して五年を経過するまでの間、行わなければならない。

第一条

(施行期日)
1

この省令は、公布の日から施行する。

第一条

(施行期日)
1

この省令は、内閣法の一部を改正する法律(平成十一年法律第八十八号)の施行の日(平成十三年一月六日)から施行する。

第一条

(施行期日)
1

この省令は、公布の日から施行する。

第二条

(経過措置)
1

この省令の施行の日前に開始した事業年度に係る財務諸表については、この省令の施行後も、なお従前の例による。

前項の規定は、この省令による改正後の電気通信事業会計規則の規定に基づき財務諸表を作成する旨を決定した事業者については、適用しない。

この場合においては、貸借対照表に、その旨の注記をしなければならない。

第一条

(施行期日)
1

この省令は、電気通信事業法及び日本電信電話株式会社等に関する法律の一部を改正する法律(以下「改正法」という。)附則第一条第三号に掲げる規定の施行の日から施行する。

第三条

(電気通信事業会計規則の一部改正に伴う経過措置)
1

この省令による改正後の電気通信事業会計規則の規定は、施行日以後に開始する事業年度に係る財務諸表について適用し、施行日前に開始した事業年度に係る財務諸表については、なお従前の例による。

第一条

(施行期日)
1

この省令は、公布の日から施行する。

第二条

(電気通信事業会計規則の一部改正に伴う経過措置)
1

この省令による改正後の電気通信事業会計規則(以下「新電気通信事業会計規則」という。)の規定は、次の各号に掲げる改正規定の区分に応じ、当該各号に定めるところにより適用する。

 別表第二様式第1の記載上の注意の改正規定(同一の工事契約に係る部分に限る。) 平成二十一年四月一日以後に開始する事業年度に係る財務諸表について適用し、同日前に開始する事業年度に係るものについては、なお従前の例による。 ただし、同日前に開始する事業年度に係る財務諸表のうち、施行日以後に作成されるものについては、当該改正規定による新電気通信事業会計規則の規定により作成することができる。
 別表第二様式第4の改正規定(金融商品に関する注記及び賃貸等不動産に関する注記に係る部分に限る。) 平成二十二年三月三十一日以後に終了する事業年度に係る財務諸表について適用し、同日前に終了する事業年度に係るものについては、なお従前の例による。 ただし、同日前に終了する事業年度に係る財務諸表のうち、施行日以後に作成されるものについては、当該改正規定による新電気通信事業会計規則の規定により作成することができる。
 第五条、第七条第二項、第八条、第九条第一項及び第十二条第三項の改正規定、別表第一固定負債の表及び流動負債の表の改正規定(資産除去債務に係る部分に限る。)、別表第二様式第1及び様式第4の改正規定(資産除去債務に係る部分に限る。)並びに別表第二中様式第17を様式第18とし、様式第11から様式第16までを一ずつ繰り下げ、同様式第10の次に様式第11を加える改正規定 平成二十二年四月一日以後に開始する事業年度に係る財務諸表について適用し、同日前に開始する事業年度に係るものについては、なお従前の例による。 ただし、同日前に開始する事業年度に係る財務諸表のうち、施行日以後に作成されるものについては、これらのすべての改正規定による新電気通信事業会計規則の規定により作成することができる。
 第十三条を削る改正規定及び第十四条の改正規定(「、後入先出法」を削る部分に限る。) 平成二十二年四月一日以後に開始する事業年度に係る財務諸表について適用し、同日前に開始する事業年度に係るものについては、なお従前の例による。 ただし、同日前に開始する事業年度に係る財務諸表のうち、施行日以後に作成されるものについては、これらのすべての改正規定による新電気通信事業会計規則の規定により作成することができる。
 別表第一固定負債の表の改正規定(負ののれんに係る部分に限る。)、別表第一特別利益の表の改正規定、別表第二様式第1の改正規定(負ののれんに係る部分に限る。)及び別表第二様式第2の改正規定 平成二十二年四月一日以後に開始する事業年度に係る財務諸表について適用し、同日前に開始する事業年度に係るものについては、なお従前の例による。 ただし、同日前に開始する事業年度に係る財務諸表のうち、施行日以後に作成されるものについては、これらのすべての改正規定による新電気通信事業会計規則の規定により作成することができる。

第一条

(施行期日)
1

この省令は、公布の日から施行する。

第二条

(経過措置)
1

この省令による改正後の電気通信事業会計規則(以下この条において「新電気通信事業会計規則」という。)の規定は、次の各号に掲げる改正規定の区分に応じ、当該各号に定めるところにより適用する。

 別表第一及び別表第一の二の改正規定並びに別表第二様式第1及び別表第二の二様式第1の改正規定 平成三十年四月一日以後に開始する事業年度に係る財務諸表について適用し、同日前に開始する事業年度に係るものについては、なお従前の例による。 ただし、平成三十年三月三十一日以後最初に終了する事業年度に係る財務諸表については、新電気通信事業会計規則の規定を適用することができる。
 別表第二様式第4及び別表第二の二様式第4の改正規定 平成三十三年四月一日以後に開始する事業年度に係る財務諸表について適用し、同日前に開始する事業年度に係るものについては、なお従前の例による。 ただし、平成三十年四月一日以後に開始する事業年度に係る財務諸表又は平成三十年十二月三十一日以後に終了する事業年度に係るものについては、新電気通信事業会計規則の規定を適用することができる。

第一条

(施行期日)
1

この省令は、電気通信事業法及び日本電信電話株式会社等に関する法律の一部を改正する法律(以下「改正法」という。)の施行の日(令和三年四月一日)から施行する。

第一条

(施行期日)
1

この省令は、電気通信事業法の一部を改正する法律(次条第四項において「改正法」という。)の施行の日(令和五年六月十六日)から施行する。

第二条

(経過措置)
1

第二条の規定による改正後の電気通信事業会計規則の規定は、令和五年四月一日以後に開始する事業年度に係る会計の整理について適用し、同日前に開始する事業年度に係るものについては、なお従前の例による。

第一条

(施行期日)
1

この省令は、電気通信事業法及び日本電信電話株式会社等に関する法律の一部を改正する法律(以下「改正法」という。)の施行の日(令和八年五月二十七日)から施行する。