高等学校通信教育規程
第一条
高等学校の通信制の課程については、学校教育法施行規則(昭和二十二年文部省令第十一号)に規定するもののほか、この省令の定めるところによる。
この省令で定める基準は、高等学校の通信制の課程において教育を行うために必要な最低の基準とする。
通信制の課程を置く高等学校の設置者は、通信制の課程の編制、施設、設備等がこの省令で定める基準より低下した状態にならないようにすることはもとより、これらの水準の向上を図ることに努めなければならない。
第二条
高等学校の通信制の課程で行う教育(以下「通信教育」という。)は、添削指導、面接指導及び試験の方法により行うものとする。
通信教育においては、前項に掲げる方法のほか、放送その他の多様なメディアを利用した指導等の方法を加えて行うことができる。
通信教育においては、生徒に通信教育用学習図書その他の教材を使用して学習させるものとする。
第三条
通信制の課程を置く高等学校(以下「実施校」という。)の設置者は、通信教育連携協力施設(当該実施校の行う通信教育について連携協力を行う次に掲げる施設をいう。以下同じ。)を設けることができる。
この場合において、当該通信教育連携協力施設が他の設置者が設置するものであるときは、実施校の設置者は、当該通信教育連携協力施設の設置者の同意を得なければならない。
面接指導等実施施設は、実施校の分校又は協力校であることを基本とする。
ただし、特別の事情があり、かつ、教育上支障がない場合は、大学、専修学校、指定技能教育施設(学校教育法第五十五条の規定による指定を受けた技能教育のための施設をいう。)その他の学校又は施設を面接指導等実施施設とすることができる。
前項に規定する協力校とは、実施校の行う通信教育について連携協力を行うものとしてその設置者が定めた高等学校(中等教育学校の後期課程を含む。)をいう。
通信教育連携協力施設は、実施校の設置者の定めるところにより実施校の行う通信教育に連携協力を行うものとする。
第四条
実施校における通信制の課程に係る収容定員は、教員及び職員の数その他教職員組織、施設、設備等を踏まえ、適切に定めるものとする。
実施校の設置者は、前条第一項の規定により通信教育連携協力施設を設ける場合には、実施校の通信制の課程に係る収容定員のうち、通信教育連携協力施設ごとの定員を学則で定めるものとする。
第四条の二
同時に面接指導を受ける生徒数は、少人数とすることを基本とし、四十人を超えてはならない。
第四条の三
実施校の校長は、通信教育の実施に当たつては、次に掲げる事項を記載した計画(第十四条第一項第二号において「通信教育実施計画」という。)を作成し、生徒に対して、あらかじめ明示するものとする。
第五条
実施校における通信制の課程に係る副校長、教頭、主幹教諭、指導教諭、主務教諭及び教諭の数は、五又は当該課程に在籍する生徒数(新たに設置する通信制の課程にあつては、当該課程に在籍する生徒の見込数)を八十で除して得た数のうちいずれか大きい方の数以上とし、かつ、教育上支障がないものとする。
前項の教諭は、特別の事情があり、かつ、教育上支障がない場合は、助教諭又は講師をもつてこれに代えることができる。
実施校に置く教員等は、教育上必要と認められる場合は、他の学校の教員等と兼ねることができる。
第六条
実施校には、生徒数に応じ、相当数の通信制の課程に係る事務職員を置かなければならない。
第七条
実施校の施設及び設備は、指導上、保健衛生上、安全上及び管理上適切なものでなければならない。
第八条
通信制の課程のみを置く高等学校(以下「独立校」という。)の校舎の面積は、一、二〇〇平方メートル以上とする。
ただし、次条第四項の規定により、他の学校等の施設を兼用する場合又は地域の実態その他により特別の事情があり、かつ、教育上支障がない場合は、この限りでない。
第九条
実施校の校舎には、少なくとも次に掲げる施設を備えなければならない。
前項に掲げる施設のほか、必要に応じて、専門教育を施すための施設を備えるものとする。
全日制の課程又は定時制の課程を併置する実施校における第一項第一号及び第二号に掲げる施設については、当該各号に掲げる施設に相当する全日制の課程又は定時制の課程で行う教育の用に供する施設を兼用することができる。
独立校における第一項第一号及び第二号に掲げる施設については、当該独立校と同一の敷地内又は当該独立校の敷地の隣接地に所在する他の学校等の当該各号に掲げる施設に相当する施設を兼用することができる。
第十条
実施校には、学科の種類、生徒数等に応じ、指導上、保健衛生上及び安全上必要な種類及び数の校具及び教具を備えなければならない。
前項の校具及び教具は、常に改善し、補充しなければならない。
第十条の二
面接指導等実施施設の編制、施設及び設備は、当該面接指導等実施施設に係る学校又は施設の種類、連携協力の内容及びその定員その他の事情を勘案し、前六条に定める基準に照らして、面接指導又は試験等の実施について適切に連携協力を行うことができるものでなければならない。
学習等支援施設の施設及び設備等は、教育上及び安全上支障がないものでなければならない。
実施校の設置者は、第三条第一項の規定により通信教育連携協力施設を設ける場合には、当該通信教育連携協力施設が前二項の基準に適合することについて、確認を行うものとする。
この場合において、当該通信教育連携協力施設が実施校の存する都道府県の区域外に所在するときは、その所在地の都道府県知事が定める高等学校の通信制の課程の設置の認可に係る基準(当該基準が定められていないとき又は公表されていないときを除く。)を参酌して当該確認を行わなければならない。
第十一条
通信教育連携協力施設の施設及び設備を使用する場合並びに第九条第四項に規定する場合のほか、実施校は、特別の事情があり、かつ、教育上及び安全上支障がない場合は、他の学校等の施設及び設備を一時的に使用することができる。
第十二条
実施校の校長は、当該実施校の通信制の課程の生徒が、当該校長の定めるところにより当該高等学校の定時制の課程又は他の高等学校(中等教育学校の後期課程を含む。)の定時制の課程若しくは通信制の課程において一部の科目又は総合的な探究の時間の単位を修得したときは、当該修得した単位数を当該実施校が定めた全課程の修了を認めるに必要な単位数のうちに加えることができる。
定時制の課程を置く高等学校の校長は、当該高等学校の定時制の課程の生徒が、当該校長の定めるところにより当該高等学校の通信制の課程又は他の高等学校(中等教育学校の後期課程を含む。)の通信制の課程において一部の科目又は総合的な探究の時間の単位を修得したときは、当該修得した単位数を当該定時制の課程を置く高等学校が定めた全課程の修了を認めるに必要な単位数のうちに加えることができる。
前二項の規定により、高等学校の通信制の課程又は定時制の課程の生徒(以下この項において単に「生徒」という。)が当該高等学校の定時制の課程若しくは通信制の課程又は他の高等学校(中等教育学校の後期課程を含む。以下この項において同じ。)の定時制の課程若しくは通信制の課程において一部の科目又は総合的な探究の時間の単位を修得する場合においては、当該生徒が一部の科目又は総合的な探究の時間の単位を修得しようとする課程を置く高等学校の校長は、当該生徒について一部の科目又は総合的な探究の時間の履修を許可することができる。
第一項又は第二項の場合においては、学校教育法施行規則第九十七条の規定は適用しない。
第十三条
実施校は、第三条第一項の規定により通信教育連携協力施設を設ける場合においては、通信教育連携協力施設ごとに、当該通信教育連携協力施設における連携協力に係る活動の状況について評価を行い、その結果を公表するものとする。
実施校は、前項の規定による評価の結果を踏まえた当該通信教育連携協力施設において通信教育を受ける生徒の保護者その他の当該通信教育連携協力施設の関係者(当該実施校及び当該通信教育連携協力施設の職員を除く。)による評価を行い、その結果を公表するよう努めるものとする。
実施校は、第一項の規定による評価の結果及び前項の規定により評価を行つた場合はその結果を、当該実施校の設置者に報告するとともに、これらの結果に基づき、当該通信教育連携協力施設における連携協力に係る活動の改善を図るため必要な措置を講ずるものとする。
第十四条
実施校は、次に掲げる教育活動等の状況(第四号から第九号までに掲げる事項にあつては、通信教育連携協力施設ごとの当該教育活動等の状況を含む。)についての情報を公表するものとする。
前項の規定による情報の公表は、適切な体制を整えた上で、刊行物への掲載、インターネットの利用その他広く周知を図ることができる方法によつて行うものとする。
第一条
この省令は、令和四年四月一日から施行する。
ただし、第一条中学校教育法施行規則第七十九条の六第二項及び第百八条第一項の改正規定は公布の日から、第一条中学校教育法施行規則第九十七条第一項及び第二項の改正規定並びに第百条に一号を加える改正規定、第三条中高等学校通信教育規程第十二条第一項から第三項までの改正規定並びに附則第六条の規定は令和三年四月一日から施行する。
第四条
第三条の規定による改正後の高等学校通信教育規程第四条の二(学校教育法施行規則第百十一条において準用する場合を含む。)の規定にかかわらず、当分の間、通信制の課程を置く高等学校において同時に面接指導を受ける生徒数については、特別の事情があり、かつ、教育上支障がない場合に限り、なお従前の例によることができる。