国土交通大臣は、相当検査を行おうとする者の申請により、発効日前においても、その者を相当検査を行う者として登録することができる。
2 国土交通大臣は、前項の規定による登録(以下単に「登録」という。)の申請をした者(以下「登録申請者」という。)が次に掲げる要件の全てに適合しているときは、その登録をしなければならない。
この場合において、登録に関して必要な手続は、国土交通省令で定める。
一次に掲げる条件のいずれかに適合する知識経験を有する者(以下「検査員」という。)が相当検査を実施すること。
イ船員の労働条件等の検査について三年以上の実務の経験を有すること。
ロ船舶職員及び小型船舶操縦者法(昭和二十六年法律第百四十九号)第二条第二項に規定する船舶職員として五年以上の乗船経験を有すること。
ハイ又はロに掲げる者と同等以上の知識経験を有すること。
二登録申請者が、船舶所有者に支配されているものとして次のいずれかに該当するものでないこと。
イ登録申請者が株式会社である場合にあっては、船舶所有者がその親法人(会社法(平成十七年法律第八十六号)第八百七十九条第一項に規定する親法人をいい、当該登録申請者が外国にある事務所において相当検査に係る業務(以下「相当検査業務」という。)を行おうとする者である場合にあっては、外国における同法の親法人に相当するものを含む。)であること。
ロ登録申請者の役員(持分会社(会社法第五百七十五条第一項に規定する持分会社をいう。)にあっては、業務を執行する社員)に占める船舶所有者の役員又は職員(過去二年間に当該船舶所有者の役員又は職員であった者を含む。)の割合が二分の一を超えていること。
ハ登録申請者(法人にあっては、その代表権を有する役員)が、船舶所有者の役員又は職員(過去二年間に当該船舶所有者の役員又は職員であった者を含む。)であること。
3 国土交通大臣は、登録申請者が、次の各号のいずれかに該当するときは、登録をしてはならない。
一この法律、船員法、船舶安全法(昭和八年法律第十一号)、船員職業安定法(昭和二十三年法律第百三十号)若しくは船舶職員及び小型船舶操縦者法又はこれらの法律に基づく命令に違反し、罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から二年を経過しない者
二第二十五項又は第二十六項の規定により登録を取り消され、その取消しの日から二年を経過しない者
三法人であって、その業務を行う役員のうちに前二号のいずれかに該当する者があるもの
4 登録は、登録検査機関登録簿に次に掲げる事項を記載してするものとする。
二登録を受けた者の氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名
四前三号に掲げるもののほか、国土交通省令で定める事項
5 登録検査機関は、相当検査を行うことを求められたときは、正当な理由がある場合を除き、遅滞なく、相当検査を行わなければならない。
6 登録検査機関は、公正に、かつ、第二項第一号に掲げる要件に適合する方法により相当検査を行わなければならない。
7 登録検査機関は、第四項第二号から第四号までに掲げる事項を変更しようとするときは、変更しようとする日の二週間前までに、国土交通大臣に届け出なければならない。
8 登録検査機関は、相当検査業務の開始前に、相当検査業務の実施に関する規程(以下「相当検査業務規程」という。)を定め、国土交通大臣の認可を受けなければならない。
これを変更しようとするときも、同様とする。
9 国土交通大臣は、前項の認可をした相当検査業務規程が相当検査業務の適正かつ確実な実施上不適当となったと認めるときは、登録検査機関(外国にある事務所において相当検査業務を行う登録検査機関(以下「外国登録検査機関」という。)を除く。)に対し、その相当検査業務規程を変更すべきことを命ずることができる。
10 相当検査業務規程には、相当検査業務の実施方法、専任の管理責任者の選任その他の相当検査業務の信頼性を確保するための措置、相当検査に関する料金その他の国土交通省令で定める事項を定めておかなければならない。
11 登録検査機関は、検査員を選任したときは、その日から十五日以内に、国土交通大臣にその旨を届け出なければならない。
これを変更したときも、同様とする。
12 国土交通大臣は、検査員が、この法律、この法律に基づく命令若しくは処分若しくは第八項の規定により認可を受けた相当検査業務規程に違反する行為をしたとき、又は相当検査業務に関し著しく不適当な行為をしたときは、登録検査機関(外国登録検査機関を除く。)に対し、検査員の解任を命ずることができる。
13 前項の規定による命令により検査員の職を解任され、解任の日から二年を経過しない者は、検査員となることができない。
14 登録検査機関の役員及び職員で相当検査業務に従事するものは、刑法(明治四十年法律第四十五号)その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。
15 登録検査機関は、毎事業年度経過後三月以内に、当該事業年度の財産目録、貸借対照表及び損益計算書又は収支計算書並びに事業報告書(その作成に代えて電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下同じ。)の作成がされている場合における当該電磁的記録を含む。以下「財務諸表等」という。)を作成し、国土交通大臣に提出するとともに、五年間事務所に備えて置かなければならない。
16 船舶所有者その他の利害関係人は、登録検査機関の業務時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。
ただし、第二号又は第四号の請求をするには、登録検査機関の定めた費用を支払わなければならない。
一財務諸表等が書面をもって作成されているときは、当該書面の閲覧又は謄写の請求
三財務諸表等が電磁的記録をもって作成されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を国土交通省令で定める方法により表示したものの閲覧又は謄写の請求
四前号の電磁的記録に記録された事項を電磁的方法であって国土交通省令で定めるものにより提供することの請求又は当該事項を記載した書面の交付の請求
17 登録検査機関は、国土交通大臣の許可を受けなければ、相当検査業務の全部又は一部を休止し、又は廃止してはならない。
18 国土交通大臣は、登録検査機関(外国登録検査機関を除く。)が第二項各号のいずれかに適合しなくなったと認めるときは、その登録検査機関に対し、これらの規定に適合するため必要な措置をとるべきことを命ずることができる。
19 国土交通大臣は、登録検査機関(外国登録検査機関を除く。)が第五項又は第六項の規定に違反していると認めるときは、その登録検査機関に対し、第五項及び第六項の規定による相当検査業務を行うべきこと又は相当検査の方法その他の業務の方法の改善に関し必要な措置をとるべきことを命ずることができる。
20 第九項、第十二項及び前二項の規定は、外国登録検査機関について準用する。
この場合において、これらの規定中「命ずる」とあるのは、「請求する」と読み替えるものとする。
21 国土交通大臣は、この法律を施行するため必要があると認めるときは、登録検査機関(外国登録検査機関を除く。)に対し、その業務又は経理の状況に関し報告をさせることができる。
22 国土交通大臣は、この法律を施行するため必要があると認めるときは、その職員に、登録検査機関(外国登録検査機関を除く。)の事務所又は事業所に立ち入り、業務の状況又は帳簿書類その他の物件を検査させることができる。
23 前項の規定により立入検査をする場合においては、当該職員は、その身分を示す証明書を携帯し、かつ、関係者の請求があるときは、これを提示しなければならない。
24 第二十二項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
25 国土交通大臣は、登録検査機関(外国登録検査機関を除く。)が次の各号のいずれかに該当するときは、その登録を取り消し、又は期間を定めて相当検査業務の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。
二第七項、第十一項、第十五項、第十七項又は第二十八項の規定に違反したとき。
三第八項の規定による認可を受けず、又は同項の規定による認可を受けた相当検査業務規程によらないで相当検査を行ったとき。
四第九項、第十二項、第十八項又は第十九項の規定による命令に違反したとき。
五正当な理由がないのに第十六項各号の規定による請求を拒んだとき。
26 国土交通大臣は、外国登録検査機関が次の各号のいずれかに該当するときは、その登録を取り消すことができる。
一前項第一号、第二号(第十五項に係る部分を除く。)、第三号又は第六号のいずれかに該当するとき。
二第二十項の規定により読み替えて準用する第九項、第十二項、第十八項又は第十九項の規定による請求に応じなかったとき。
三国土交通大臣が、外国登録検査機関が前二号のいずれかに該当すると認めて、期間を定めて相当検査業務の全部又は一部の停止を請求した場合において、その請求に応じなかったとき。
四第十五項の規定に違反して財務諸表等を備えて置かず、財務諸表等に記載すべき事項を記載せず、若しくは虚偽の記載をし、又は正当な理由がないのに第十六項各号の規定による請求を拒んだとき。
五国土交通大臣が、この法律を施行するため必要があると認めて、外国登録検査機関に対しその業務又は経理の状況に関し報告を求めた場合において、その報告がされず、又は虚偽の報告がされたとき。
六国土交通大臣が、この法律を施行するため必要があると認めて、その職員に外国登録検査機関の事務所又は事業所に立ち入らせ、業務の状況又は帳簿書類その他の物件を検査させようとした場合において、その検査が拒まれ、妨げられ、又は忌避されたとき。
27 前項第六号の検査に要する費用(政令で定めるものに限る。)は、当該検査を受ける外国登録検査機関の負担とする。
28 登録検査機関は、国土交通省令で定めるところにより、帳簿を備え、相当検査業務に関し国土交通省令で定める事項を記載し、これを保存しなければならない。
29 国土交通大臣は、次に掲げる場合には、その旨を官報に公示しなければならない。
四第二十五項の規定により登録を取り消し、又は相当検査業務の停止を命じたとき。
30 登録検査機関は、発効日において、新法第百条の十二第一項に規定する登録を受けた者とみなす。
この場合において、次の表の上欄に掲げる新法の規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句とする。
31 発効日前に第九項、第十二項、第十八項、第十九項又は第二十五項の規定によりされた命令は、発効日以後は、新法第百条の十六第二項、第百条の十七第二項、第百条の二十一、第百条の二十二又は第百条の二十六第一項の規定によりされた命令とみなす。
32 第三項各号のいずれかに該当する者は、新法第百条の十二第三項の規定の適用については、同項各号のいずれかに該当する者とみなす。